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「コーキング」とは、コーキング剤をサイディングボードの継ぎ目のすき間に充填することによって、雨水の侵入を防いだり、地震などによる家屋への負担を緩和する役割があるものです。
コーキングが劣化すると、これらの役割を果たせなくなり、雨漏りが発生してしまうことや、家屋に負担をかけ機能が低下してしまうことにも繋がります。
コーキングには寿命がありますので、劣化が生じた際にはその解決策に取り組まねばなりません。
ここでは、コーキングの劣化や原因について、またその解決策について詳しくお伝えしていきます。
コーキングの役割と寿命
コーキングには住宅を守る役割がありますが、少しずつ劣化していくものですから、いつか寿命がやってきます。
ここではコーキングとはそもそもどのようなもので、どのような役割を持っているものなのか、また寿命はどれくらいなのかご紹介していきましょう。
・コーキングの役割
「コーキング」とは外壁のサイディングボードなどのすき間を塞いで、防水性や機密性、耐震性などを高める作業のことを指しています。
シリコンなどの素材でできたコーキング剤が、大きな歯磨き粉のようなチューブに充填されており、コーキングガンによって必要な分を絞り出して作業していきます。
住宅を建築すると部材と部材の間にはどうしてもすき間が生じます。
このすき間がそのままの場合であれば、雨が降れば水が住宅の中に入り、ゴミやほこり、外注なども侵入することになります。
そのため、腐食やカビの発生、シロアリによる被害などを防ぐための重要な役割を持っているものといえるのです。
・コーキングの種類
- シリコン系
- 変性シリコン系
- ウレタン系
コーキングの種類にはさまざまあり、その種類によって特徴も異なっています。そのため、活用箇所によって使い分けがなされています。
シリコン系は、キッチンや浴槽などの水回りの補修など屋内でよく活用されているもので、上から塗装ができないために外壁や屋根では使用されることはありません。
変性シリコン系はウレタン樹脂が原料であり、外壁や屋根などではもっとも使用されているものになります。
耐候性や塗装性に優れており耐久年数も長いために、外壁の目地、窓周り、屋根など、さまざまな用途で活用が可能です。
ウレタン系は外壁の塗替えの際に良く使用される素材です。
弾力性があるゴムのように硬化しますので、コンクリートのヒビ割れ補修などにも活用されることがあります。
ただ紫外線に弱いために、必ず上から塗装しなければなりません。
・コーキングの寿命
外壁におけるコーキングの寿命は、一般的に5~10年程度と言われています。
これはコーキングの素材には弾力性があるために、それだけ劣化もしやすい特徴を持っているからなのです。
サイディングボードのすき間を埋めているコーキングは、外壁と同じように雨風や紫外線をまともに受けています。
また地震や台風などの自然災害から住宅を守っています。
さらに立地条件や日照条件などによっては、さらに厳しい条件になってしまうことも考えられます。
そのようなことによって、比較的短いと感じられる寿命になっているのが現状なのです。
・コーキングが劣化する原因
コーキングが劣化する原因の中でも、特にダメージが大きいものが紫外線であると言われています。
外壁のように硬く強いものではありませんので、どうしても劣化が現れてしまう箇所になってしまうのです。
コーキングが劣化すると、ひび割れしたり剥がれたりして、サイディングボードにすき間ができてしまうことになります。
そのため、劣化に早く気づき、対処することが必要です。
コーキングの劣化とその緊急度
- ひび割れ
- 破断
- 剥離
- 肉やせ
- ブリード現象
- 欠落
コーキングの劣化には、上記6種類の症状をよく見受けることができます。おおむね建築から5年が経過すると、このような劣化が少しずつ現れます。
これらの劣化症状を見つけた際には、雨漏りなどの原因になることもありますので、早めの対処が必要となります。
・肉やせ
コーキングの厚みが明らかに薄くなってきた状態のことを指しています。
厚みがある状態では、外壁とコーキングに凸凹の差はそれほどありませんが、肉やせしてくると明らかに凹んでいることがわかります。
施工した際のコーキング不足が原因として考えられ、そのまま放置しておくとひび割れや破断が生じ、雨漏りの原因になってしまいます。
そのため緊急度は高いとは言えませんが様子観察が必要で、さらに劣化が生じるような場合にはすぐに対処することが大切です。
・ひび割れ
コーキングが劣化してくると、表面がひび割れしてきます。
すでに弾力性が失われた状態であり、耐候性や耐震性など本来の機能はかなり低下していることが考えられます。
そのまま放置しているとそこから雨水が侵入し、さらにひび割れが大きくなって、雨漏りへと発展してしまうことになります。
そのため、そろそろコーキング補修を前向きに検討しなければならない時期にあると考えておいた方がいいでしょう。
・破断
破断とはひび割れがさらに進行した状態で、ひび割れ部分が裂けて穴のようになっているものを指しています。
この状態ではすでに雨水が家屋内に侵入していることが考えられます。そのまま放置しておくと腐食の原因になってしまいます。
そのため、早めの対処が必要であると言えるでしょう。
・剥離
剥離とはコーキングが剥がれてしまって、サイディングボードとコーキングにすき間がある状態のことを言います。
下塗り塗料であるプライマーの塗りムラや塗り忘れによって、コーキングがしっかりと接着できていないことが考えられます。
すき間から雨水が侵入する可能性がありますから、早めの対処が必要であると言えるでしょう。
・ブリード現象
ブリード現象とはコーキング剤に含まれている素材(可塑剤)がにじみ出ることによって生じるもので、黒いシミのように見えベタベタします。
そのため汚れが付着しやすい状態で、さらに汚れてしまうことになります。
対処する際には、この現象が起きにくいノンブリードタイプのコーキング材を活用することが必要です。
・欠落
コーキングが取れてしまった状態のことを欠落と呼んでいます。
すでに下地が見えている状態であるために、今すぐにでも対処が必要な状態であると言えるでしょう。
コーキングの劣化の解決法と費用相場
コーキング補修の方法には「増し打ち」と「打ち替え」の2種類の方法が存在します。
劣化が進んでいる際の解決法としては、どちらがより適切な方法なのでしょうか。
選択を間違ってしまうと、せっかく補修したにも関わらずすぐに不具合が出てしまう恐れがあります。
この2種類にはどのような違いがあるのか、その方法について詳しくご紹介していきます。
・増し打ち
「増し打ち」とは、古いコーキングの上から新しいコーキングを補充する方法です。
費用相場は一般的に、500円~1,000円/m程度となっています。
サッシ回りや壁同士が突き当たっている「入隅(いりずみ)」と呼ばれる部分などには、既存のコーキングが撤去できないことから、増し打ちでの補修となることが多いです。
外壁でのコーキング補修の場合には、増し打ちではなく、次にご紹介する「打ち替え」がおすすめです。
・打ち替え
「打ち替え」とは、痛んでいる古い目地を、カッターなどで削除してから新しいコーキング材を充填していく方法です。
目地を撤去する必要があるために、増し打ちよりも費用相場は高く、一般的には800円~1,300円/m程度となっています。
基本的に外壁でのコーキング補修を行う場合には打ち替えだと考えておいていいでしょう。
新しいコーキング材にすることによって、耐久性を取り戻し、防水性や柔軟性も確保することができるからです。
コーキングの劣化はDIYで補修できる?DIYをおすすめできない理由
コーキングの補修は、ホームセンターなどで販売されているコーキング剤とコーキングガンを購入すれば自身でも補修できるように感じます。
ただ、安易にDIYをするのではなく、プロの業者に依頼することをおすすめします。
恐らくは気付いた部分だけを補修することになると思いますが、部分的に補修が必要な状態であるというのは、ほかの部分でも同じように劣化が進んでいるとも考えられます。
しかし、目の届かない箇所の修繕を行うことができず、いつしかその部分から雨漏りなど、重篤な症状が生じる可能性があるのです。
また、DIYでコーキング補修する場合には、増し打ちになることが多くなるでしょう。
どうしても増し打ちでは古いコーキングが残っていることから、新しいコーキング材を充填してもひび割れなど劣化が生じる可能性が高くなります。
打ち替えしたとしても部分的な作業であれば、効果的な補修ができるとは言えません。
コストが気になることがよく理解できますが、さらに劣化が進んでしまうと、住宅にまで損傷させてしまうことになるかもしれません。
補修が必要な箇所を見つけたら、プロの業者に相談するようにしましょう。
コーキングの劣化はプロの業者への依頼がおすすめ!3つの理由
コーキングの劣化に気付いたということは、一部分だけではなく、かなりの範囲で修繕が必要になる可能性があります。
住宅を守るためにも、プロの業者に相談することが適切です。
・気が付きにくい場所も点検ができる
コーキングの劣化は冒頭からもお伝えしている通り、一般的に5~10年程度であると言われています。
もし部分的な劣化を確認できたのであれば、目の届かない箇所においてもすでに劣化している可能性があります。
日照などの影響によって、劣化を発見した箇所よりも、劣化が進んでいる箇所がほかにあるかも知れないのです。
また、築後10年程度が経過しているのであれば、外壁の塗装も同様に劣化している可能性も考えられます。
塗装が劣化してしまえば、外壁に直接影響を受けることにもなりますから、コーキング同様に住宅に大きな影響を与えてしまうかもしれません。
そのため、劣化が進んでいる箇所があるということは「点検してもらう必要がある」と認識した方がいいと考えています。
・コーキングだけではなく外壁などの損傷も点検できる
外壁塗装の塗り替えの目安は、使っている塗料にもよりますが、一般的には10年程度と言われています。
そのようなことから、コーキングに劣化が生じているということは、同様に外壁塗装についても補修が必要な時期であると考えることができます。
そのため、もしコーキングの劣化を確認することができたのなら、部分的に補修するのではなく、プロの業者に依頼して外壁も踏まえた点検を行っておくことをおすすめします。
もし外壁も劣化が進んでいて、塗り替えが必要な状態であるならば、コーキング補修と外壁塗装も一緒に行えば、効率よく作業できると共に無駄なコストも削減させることができます。
仮にコーキング補修だけ行って、その5年後に外壁塗装、さらにその5年後にまたコーキング補修となると、5年おきに足場代が必要になることになるのです。
・足場を組んで作業する必要がある
「コーキング補修や点検はハシゴを使ってやるのですか?」とご質問を受けることがありますが、住宅全体のコーキング補修の場合には足場を組んで作業する必要があります。
ハシゴで作業する場合には、作業する箇所によってハシゴを動かす必要があります。
住宅全体での作業となった場合には施工がたいへん手間になってしまいますので、足場を組むほうが効率的に進めることができるのです。
そのようなことから、ハシゴを使って作業するのであれば、足場を組むよりもコストが高くなってしまうことが想定されます。
また、コーキング補修と同時に外壁塗装も行うような場合には、どちらも足場が必要となりますから別々にやるよりも足場代の削減に繋げることができます。
そのため、コーキング補修する際には、外壁塗装にも取り組むことを検討するといいでしょう。
まとめ
コーキングの劣化と原因について、その解決策までご紹介しました。
コーキングは外壁のサイディングボードのすき間を埋めるためのもので、柔軟性を持って住宅を守っていることから、それだけ劣化も早い箇所であると言えます。
一般的には5~10年。
上記で示した劣化が進んだ状態であれば、早めに対処することが必要です。
コーキングの補修をする際には、地元に密着し、実績豊富な業者を選んでおくことをおすすめします。
「こんな相談しても嫌がられないかな?」
「まだやるか決めていないんだけれど…」
など、ご心配不要です。
「HPを見たのですが…」と、0120-711-056(年中無休8時〜19時)まで、お気軽にお電話下さい。川崎市・横浜市を中心に神奈川県全域が施工エリアになります。お家の外壁塗装、屋根塗装は職人直営専門店の「池田塗装」にお任せください。
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)