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「住宅の基礎には塗装は必要なの?」
住宅は相当な重さがありますので、住宅を建てるためには、その重みを支えるための「基礎」がとても重要であると考えられています。
一般の方からすれば、何となく重要であることは理解できるものの、それほど普段から目に見える部分ではありませんので、意識することは少ないかもしれません。
みなさんのお家をご覧になってもお分かりになる通り、基礎部分はコンクリートがそのままむき出しになっていることが多くみられます。
基礎部分を塗装されているとしても、外壁より劣化が進んでいることを感じられた方も多いのではないでしょうか。
果たして、住宅の基礎には塗装は必要なのでしょうか。
また、基礎に塗装せずに放置していると、どのような影響があるのでしょうか。
ここでは、基礎の特徴や、基礎への塗装の重要性について詳しくお伝えしていきます。
住宅の『基礎』とは?
住宅を支える『基礎』。
- 建物と地盤をしっかりと固定する
- 地震の揺れなどに対しても一部分の沈下を防ぐ
といった役割があります。
一般的な住宅の重さは約100トン以上であると言われていますが、基礎はそのような重さでもしっかりと支えられるような仕組みになっています。
住宅の多くに採用されている基礎には「ベタ基礎」「布基礎」「独立基礎」と呼ばれる3種類に分けることができます。
まずは、基礎にはどのような特徴があるのか、詳しくお伝えしていきましょう。
・ベタ基礎
多くの木造住宅に採用されているのが「ベタ基礎」と呼ばれるものです。
鉄筋を組んだうえでコンクリートを流し込み、住宅の下すべてを鉄筋コンクリートで固めているために、建物の重さを面で支えるという特徴があります。
そのため、強度が高く、耐震性を高めやすいというメリットがあるのです。
さらに、湿気による木材の腐食を防いだり、ヒロアリ被害を防ぎやすいという特徴もあります。
床下すべてが分厚いコンクリートであり、住宅が地面と接する部分がないからです。
ただ、鉄筋とコンクリートを多く使うために、材料費がかさんでしまうという側面も持っています。
・布基礎
「布基礎」とは、逆T字状の断面になっている鉄筋コンクリート入りの基礎のことを指しており、柱や壁部分のみに基礎を配置して点で支える特徴を持っています。
そのため、鉄骨住宅や雪国の住宅に適している基礎であると言われています。
実際に布を基礎に使用している訳ではなく、基礎が布の繊維に見えることから、そのように名付けられたようです。
ベタ基礎のように、建物の下全体に鉄筋コンクリートを施すのではないために、コストを抑えやすいメリットがあります。
ただ、ベタ基礎よりも耐震性がやや劣ることになり、床下部分には地面がむき出しになってしまうこともあることから、湿気が住宅に伝わりやすくシロアリ被害のリスクが高まることが指摘されています。
・独立基礎
「独立基礎」とは、建物の柱の部分だけに「フーチング」と呼ばれるコンクリートの基礎が打ってあるというもので、それぞれの柱の下だけに独立して設けられているという特徴があります。
一般的な住宅ではほとんど見かけることはありませんが、地盤が強固である場合には住宅においても使われることがあります。
柱部分だけに基礎を打つことからコスト面に優れており、ビルやマンション、大規模なショッピングモールなど、規模が大きくなるほどコストを抑えるために独立基礎が採用される傾向にあります。
柱部分だけに基礎があると耐震性が低いのではないかとイメージするかもしれませんが、「地中梁」によって繋がれていますので、耐震性を保つことができるのです。
基礎にも塗装は必要?塗装しないとどうなるの?
上記では、基礎の種類と共に、住宅に基礎がいかに重要なのかお伝えしました。
では、基礎には塗装は必要なのでしょうか。
基礎の特徴と共に、塗装の必要性について詳しくお伝えしていきましょう。
・コンクリートは防水性が低い
日本での住宅では多くにコンクリートが活用されており、そのほかにもセメントやモルタルが使用されることもあります。
とても頑丈であり、耐震性を保つためには有効であるとされていますが、吸水性が高く、防水性は低いといった特徴も持っています。
そのため、鉄筋コンクリートの基礎に水分を含んでしまうことで、内部の鉄骨が錆びてしまい、基礎の耐震性に悪影響を与えてしまう可能性が生じてしまうこともあります。
そもそも、住宅の基礎の劣化やトラブルは水分が原因であることがとても多いために、基礎の防水対策はとても重要であると言われています。
・基礎の塗装は劣化しやすい
基礎部分の塗装は、外壁の中でも劣化しやすい部分であると言われています。
その理由として、
- 地面から跳ね返った雨水が基礎に当たりやすい
- 基礎のコンクリートが地面から水分を吸い上げるため
であると考えられています。
基礎は住宅を支えている部分ですから、地面と隣り合っていて、雨水の影響を受けやすく、普段から土ぼこりも付きやすい部分であると言えます。
塗料には雨水を弾いたり、汚れを寄せ付けない性質のものも多いですが、厳しい環境にある訳ですから、どうしてもほかの部分よりも劣化しやすいのは当然のことでしょう。
また、コンクリートで造られた基礎は、土から雨水を吸い込んでしまうこともあり、ひび割れや「雨染み」と呼ばれる汚れが出やすくなります。
そのため、外壁はもちろん、基礎部分の塗装にも取り組んでおくべきなのです。
・塗装していない基礎、劣化した基礎はこうなる!?
- ひび割れ
- 汚れ
- モルタルの浮き
- 鉄筋の露出
冒頭からもお伝えしている通り、約100トンもの一般の住宅を基礎が支えている訳ですから、どうしても長い年月で劣化が生じます。
劣化を抑えるためには塗装が有効ですが、塗装せずに放置し続けていたり、塗装面が劣化してそのままにしていると上記のような症状が現れるようになります。
コンクリートは水を含みやすい性質であるために、雨が降ると膨張するようになり、逆に天気の日が続くと乾燥して収縮しますので、どうしても表面にひび割れが生じやすくなります。
コンクリートそのものがひび割れを起こすことや、塗装していても塗面が劣化してひび割れを生じさせてしまうことがあります。
また、コンクリートが吸い込んだ雨水は、雨染みと呼ばれる汚れが現れるようになります。
まさに水が染み込んでできた汚れであり、そのまま放置しているとカビやコケなどが発生し、健康にまで悪影響を及ぼしてしまうことも考えられます。
モルタルの場合には、表面の一部分が浮いているような症状が見られることもあります。
さらに、染み込んだ雨水によって、アルカリ性であるコンクリートを中性化させてしまい、コンクリート内部の鉄筋を腐食させてしまうこともあります。
鉄筋はコンクリートの強度を高めるために入れられていますが、腐食してしまうと基礎としての強度が下ってしまうので注意が必要です。
この状態が進行すると、鉄筋が錆びて膨張してしまい、ついには内部から基礎を破戒してしまい、外部に露出してしまうこともあるのです。
みなさんの中にも、基礎から鉄筋が見えている状態をご覧になった方も多いのではないでしょうか。
基礎に塗装するメリット
冒頭からお伝えしている通り、基礎は住宅を支えるとても重要な役割を担っていますが、多くの基礎に採用されているコンクリートは雨水を含んで経年劣化を引き起こします。
劣化が生じると、見た目だけの問題では済まずに、耐久性が低下してしまい、最悪の場合には震災が発生した際に倒壊してしまう恐れが生じるのです。
お住いの住宅でいつまでも安全に暮らすためには、基礎の防水性を高めることがとても重要な意味を持つものになります。
もっとも手軽に取り組める防水対策が「塗装」であると言えるでしょう。
基礎に塗装するメリットには、次のものが挙げられます。
・基礎の吸水性を抑え防水性が高まる
基礎に塗装すると、塗料の持っている水に混ざりにくい性質によって防水性を高められ、雨水から基礎を守ることができます。
基礎を水から守ることができるようになると、基礎本来の持っている住宅を支える機能を安定させることができ、耐震性能を最大限発揮できるようになります。
安心して暮らし続けるために基礎の防水性は、とても重要であることが分かります。
・コンクリートの中性化を抑える
基礎に塗装しておくと、水分や空気中の二酸化炭素などの侵入を防ぎ、中性化を抑える効果が期待できます。
コンクリートはもともとアルカリ性の素材ですが、水を含んだり、空気中の二酸化炭素や炭酸ガスを含んでしまうことによって、中性化すると考えられています。
中性化してしまうとコンクリートの強度を高める鉄筋を腐食させてしまうことになり、鉄筋が膨張してコンクリートをひび割れさせ、基礎表面が剥離してしまうことも珍しくありません。
さらに劣化すると、鉄筋が外部に露出する「爆裂現象」を引き起こしてしまうことがありますから、コンクリートの中性化は注意すべきことなのです。
・美観性が高まる
基礎に塗装しておくと、基礎を守るだけではなく、見た目にも綺麗になります。
特に、劣化が生じた基礎には、雨染みと呼ばれる雨水が染み出した汚れが現れるようになることや、モルタルが剥がれてくるようなことがあります。
そのため、美観性が高まることによって、より住宅に愛着が持てるようになるのではないでしょうか。
・カビ、コケの発生を抑える
基礎に防水性を高めると、湿気で発生しやすいカビやコケを抑えることができます。
特に、日当たりの悪い部分では、カビやコケが発生しやすく、発生すると見た目にも悪いのはもちろんのこと、健康に悪影響を及ぼすようなこともあります。
塗料は防カビ性に優れているものもたくさんありますので、塗装しておけば安心した生活に繋げられるでしょう。
基礎への塗装で大切なポイント
基礎への塗装には、いくつかの大切なポイントが存在します。
現在、外壁や屋根への塗装を検討されているのであれば、ぜひ基礎部分にも着目して塗装しておくことをおすすめします。
大切なポイントを3点にまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
・基礎部分の塗装は速やかに
基礎への塗装が気になったのであれば、速やかに取り組んでおくことをおすすめします。
劣化してしまうとひび割れや剥がれなどといった症状が現れることになり、場合によっては大規模な補修や基礎補強が必要になることもあるからです。
もし、基礎にひび割れが生じているような場合には、そのまま塗装してもひび割れ箇所から雨水が侵入することになってしまい、防水性を高めることができません。
基礎の耐久性能が弱まってしまうと、もし震災が生じた場合に、簡単に崩れてしまうことも考えられます。
そのため、外壁や屋根だけではなく、基礎部分にも意識を向けることが重要なのです。
・外壁塗装や屋根塗装とセットで
もし、すでに外壁や屋根への塗装を検討しているのであれば、基礎部分も同時に塗装しておくことをおすすめします。
外壁塗装や屋根塗装は一般的に10年程度が塗り替え時期であると言われていますが、定期的に基礎部分も点検しておけば、劣化を防ぐことができます。
外壁や屋根に塗り替えが必要になれば、同時に基礎部分の塗装も行うようにしておくといいでしょう。
・塗装業者選びは重要
地元に根付いて営業活動をしており、外壁塗装や屋根塗装だけではなく、基礎部分まで経験豊富な塗装業者を選ぶようにしましょう。
例えば、ひび割れひとつでも、その大きさや深さによって対処法は異なり、ひび割れに応じた適切な処置をしておかなければ、塗装しても防水性を高めることはできません。
しかし、訪問営業による塗装業者などには、そのような適切な処置を理解していなかったり、補修が必要にもかかわらず手を抜いてしまうケースも存在します。
必ず、実績のある塗装業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
基礎部分への塗装の必要性について詳しくご紹介しました。
基礎は住宅を支える重要な役割を担っており、多くの住宅ではコンクリートを鉄筋で強化して、100トンを超えると言われる住宅を守り、安心した暮らしに繋がっています。
しかし、コンクリートには吸水性があり、そのまま放置していると、ひび割れしたり、剥がれたり、損傷や劣化などが見られるようになります。
そのまま放置していると、美観だけではなく耐震性能まで損なうことになりますから、速やかに塗装して防水性能を高めておくようにしましょう。
塗装をする際には、地元に密着し、実績豊富な塗装業者を選んでおくことをおすすめします。
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)