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「外壁塗装の塗料は艶ありと艶なし、どっちがいいの?」
「艶ありと艶なし、見た目や好みだけで選んだらダメなの?」
外壁塗装に取り組まれるに当たって、新築時のようにツヤツヤ、ピカピカにしたいというご家庭や、落ち着いた艶のない塗装に取り組みたいというご家庭もおられます。
結論を言えば、艶ありと艶なしは、お家にどのような外観を求めているか、見た目や好みで選んでもまったく問題はありません。
ただ、艶ありと艶なし塗料にどのような特徴があるのか、違いがあるのか、知っておくことで選択する方向性が変わる可能性もあります。
そのため、外壁の色選びの際には、ぜひ艶ありと艶なしにも着目していただきたいと考えております。
ここでは、艶ありと艶なし塗料について注目し、どのような違いがあるのか、プロの塗装業者が徹底解説していきましょう。
外壁塗装の塗料の「艶あり」と「艶なし」ってなに?
「艶あり」と言うと、何となくツヤツヤしているようなイメージがありますが、外壁塗装においてどのように定義づけされているのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。
また、「艶あり」と「艶なし」に注目すべき理由は、見た目の問題だけではなく、品質上の違いにもあります。
ここでは、「艶あり」と「艶なし」の塗料にどのような違いがあるのか詳しくお伝えしていきましょう。
・そもそも塗料の艶とは?
外壁における「艶」とは光の反射や光沢のことを言い、光があたってツヤツヤ、ピカピカする塗料を「艶あり」、反射や光沢が抑えられた塗料を「艶なし」と呼びます。
どこから艶ありで艶なしか、明確に定義されている訳ではないのですが、目安として「100%の光」を60度の角度から塗装した外壁面に当てたときに、どのくらいの光が届いたかによって決められています。
詳しくは後述しますが、60度の角度から100%の光を塗装面に反射させ、70%以上の光を保っているのであれば「艶あり」と呼び、5%以下であれば「艶なし」と呼んでいます。
その数値をグロス値(光沢度)と呼んでおり、「艶あり」「七分艶」「五分艶」「三分艶」「艶なし(艶消し)」の5段階に分けられています。
・艶ありと艶なしに注目した方がいい2つの理由
「艶なし塗料よりも艶あり塗料の方が耐用年数は長い」
このような話を耳にされた方も多いのではないでしょうか。
確かに外壁の塗料は一般的に、艶なし塗料よりも艶あり塗料の方が耐用年数は長いと考えられています。
それには、次のような特徴があるからだと言われています。
- 艶あり塗料の方が塗膜は滑らかで汚れがつきにくい
- 艶なし塗料は「艶あり+艶消し材」で構成されている
外壁の塗膜が劣化するのは、外壁に汚れがたまってしまうためですが、表面が滑らかな艶あり塗料はそもそも劣化する原因である汚れがつきにくいのです。
そのため、それだけ耐用年数も長くなると考えられています。
また、艶なし塗料は、艶あり塗料に艶消し材が混ぜられて光沢を鈍くしています。
艶あり塗料は光が反射する滑らかな塗膜になりますが、艶消し材は塗膜を凸凹にして、本来の性能をわざと低くさせているのです。
そもそも、艶あり塗料は塗膜を守るために塗膜の凸凹をなくしているのですが、凸凹にするということは塗料そのものの性質を低下させているとも言えます。
ただし、近年では塗料メーカーの研究によって、艶なし塗料でも耐用年数の長いものが登場しています。
・塗料の『艶』は5段階ある
外壁の塗料には、単に「艶あり」「艶なし」と分けられているだけではなく、グロス値(光沢度)によって5段階に分けられています。
グロス値(光沢度)とは、60度の角度から100%の光を塗装面に反射させて、どのくらいの光を保っているのか光の反射率を示したものです。
グロス値(光沢度)の段階は、次の通り分けられています。
グロス値(光沢度) | 艶 |
70%~ | 艶あり |
55%~65% | 七分艶 |
30%~40% | 五分艶(半艶) |
10%~20% | 三分艶 |
~5% | 艶なし(艶消し) |
外壁の塗料は、反射率70%以上である「艶あり」から、5%以下の艶なし(艶消し)まで、上記の通り5段階に分けられています。
ただ、どの塗料にも5段階の艶ありと艶なしが用意されている訳ではなく、中には艶ありがないものや艶なしがないものがあり、また5段階すべてが用意されていないものもあります。
塗装業者が塗装当日に艶あり・艶なしに塗り分けるというものではなく、また塗料に何かを混ぜて調合するようなものでもないのです。
そのようなことから、気に入った塗料を見つけたとしても、その塗料に艶なしが存在しない可能性があり、三分艶までしか用意されていないようなものもあります。
そのため、外壁塗装の色選びの段階において、艶あり、艶なしも決めておく必要があるということなのです。
艶ありと艶なしの塗料選びには、塗装業者にも相談し、アドバイスを受けながら決定するようにした方が良いでしょう。
艶あり塗料と艶なし塗料の耐用年数の違いは?
塗料の艶ありと艶なしを比較した場合、艶あり塗料の方が耐用年数は高くなると言われています。
艶なし塗料の多くは、艶あり塗料に「艶消し材」を混ぜて艶なし塗料が作られていることから、どうしても品質を低下させてしまうと考えられているのです。
しかし、近年ではもともと艶なしとして製造された塗料も販売されるようになり、また艶を抑えた塗料でも耐用年数の長いものが登場しています。
ここでは、塗料の品質に着目して、艶ありと艶なし塗料の特徴についてお伝えしていきます。
・艶ありが艶なしよりもどれくらい長持ちするの?
上記でもお伝えした通り、塗料の多くはもともと艶ありで製造された塗料の中に艶消し材を混ぜて、艶なし塗料が作られています。
それが、艶あり塗料と艶なし塗料の耐用年数の差となって現れます。
一般的に活用頻度の高いシリコン塗料の場合でれば、耐用年数は10年前後ですが、艶ありであれば艶なしよりも2~3年程度長くなると言われています。
ただ、近年の研究開発によって塗料の技術が向上し、それほど大きな耐用年数の差はないとしている塗料も増えてきました。
艶あり塗料で注意すべき点は、経年劣化によって艶が少しずつ失われていくことにあり、塗装してから2~3年程度で艶なしとほぼ同程度になると考えられていることです。
艶ありにする場合には、その点も考慮する必要があるかと考えます。
・耐用年数の長い艶なし塗料を選ぶには?
- 耐用年数の長い塗料の種類を選ぶようにする
- 三分艶の塗料を選ぶようにする
- もとから艶なしの塗料を選ぶ
艶なし塗料を選ぶ場合で、できる限り耐用年数の長いものにしたいのであれば、上記3つの方法を念頭に選べば良いでしょう。
塗料の種類にはさまざまなものがありますが、その種類によって耐用年数は異なります。
シリコン塗料の耐用年数は一般的に10年前後であると言われていますが、無機塗料であれば20年を超えても高い品質を保つことができるものもあります。
例えば、無機塗料の中でも高い人気を誇る、日本ペイントの『ニッペ パーフェクトセラミックトップG』は耐久性能が高く、しかも艶ありから艶なしまで用意されています。
また、「艶なし」を選ぶのではなく、「三分艶」といった艶を抑えた塗料を選ぶのもひとつの方法になります。
「三分艶」は完全な艶なしではありませんが、見た目にはそれほど艶が気にならないというご家庭も多いことから、検討してみてもいいのではないでしょうか。
さらに、もともと艶なし塗料として開発された塗料を活用することもおすすめです。
例えば、人気のシリコン塗料に、日本ペイントの『インディフレッシュセラ』があります。
こちらの塗料は艶なししか販売されていないもので、近年の技術革新によって優れた耐久性を実現しています。
親水化技術によって雨によって外壁の汚れを流す性質を持っており、外壁の美観を損ないやすい汚れから守り、美しさを長持ちさせることができます。
艶ありと艶なし塗料のメリット・デメリット
艶ありと艶なし塗料のどちらを選べばいいのか分からないという方であれば、それぞれに存在するメリット・デメリットを比較すると良いでしょう。
・艶あり・七分艶・五分艶・三分艶塗料のメリット・デメリット
■艶あり・七分艶・五分艶・三分艶塗料のメリット
- 艶なし塗料よりも耐用年数が長い
- 汚れにくい
- 塗料の種類が豊富
- 自分好みの艶に抑えられる
- 見た目が綺麗
艶あり塗料は一般的に耐用年数が長く、しかも塗面に汚れがつきにくい性質があるために、安心して外壁に採用することができます。
塗料の種類はたいへん豊富であり、しかも七分艶・五分艶・三分艶と、自分好みの艶に抑えることも可能です。
艶がある外観は、ピカピカしており新築のような仕上がりとなりますので、外壁塗装によって気分が一新できるのではないでしょうか。
■艶あり・七分艶・五分艶・三分艶塗料のデメリット
- 塗装から2~3年程度で艶が落ちてしまう
- 艶によって光りすぎてしまうことも
- 艶の種類が用意されていない塗料がある
塗料の艶はいつまでも保つことができず、どうしても2~3年程度で落ちてしまいます。
例えば、シリコン塗料を採用した場合にはおおよそ10年程度で塗り替え時期を迎えることになりますが、艶は10年かけて少しずつ失われるものではないのです。
また、艶の見え方は人それぞれで、光りすぎているように感じることや、艶を抑えることによって艶が足りないと感じることもあるかもしれません。
そのため、事前にしっかりとカラーシミュレーションしておくことが大切になります。
さらに、塗料の種類によっては、七分艶・五分艶・三分艶塗料が用意されていないものもありますので、事前に確認しておくことが重要です。
・艶なし塗料のメリット・デメリット
■艶なし塗料のメリット
- 落ち着いた雰囲気に仕上がる
- 高級感を演出できる
- 建物にあった雰囲気にできる
- 塗り替え時期まで変化が少ない
艶なし塗料は、仕上がりに落ち着いた雰囲気、高級感、重厚感を演出できることから、建物が持っているイメージを活かしたいと考えるご家庭に人気があります。
近隣の街並みにも調和しやすい特徴を持っています。
また、艶ありのように数年で艶がなくなるようなことはなく、少しずつ経年劣化していくために、次回の塗り替え時期まで大きな変化が現れるようなことはありません。
■艶なし塗料のデメリット
- 塗料の種類が少ない
- 色の選択肢が少ない
- 価格が高くなる傾向がある
- 汚れが付きやすい
艶なしは、すべての塗料に用意されている訳ではないために、どうしても艶ありと比較すると種類が少なく、色の選択肢も限られてしまうことがあります。
そのため、価格も艶ありと比較した場合に、高くなる傾向もあります。
艶ありと比較すると、汚れが付きやすい性質があり、耐用年数も短くなってしまいます。
そのため、近年開発されている、もともと艶なしとして製造されている塗料を選ぶなど、塗装業者に相談してみるといいのではないでしょうか。
艶ありと艶なし塗料で迷ったら
艶ありと艶なし塗料で迷ってしまったのであれば、まずどちらからも検討してみることをおすすめします。
カラーシミュレーションが可能で、また実績豊富な塗装業者に相談すれば、より適切なアドバイスを受けることができます。
・カラーシミュレーションをしてみる
艶ありと艶なし塗料で迷ったら、どのように見た目が異なるのか、カラーシミュレーションしてみることをおすすめします。
カラーシミュレーションでは画像によって可視化できますし、また見本帳や塗り板などで比較することも可能です。
塗り板を実際の外壁に当ててみて、光の加減でどのように見え方が異なるのか、さまざまな視点で比較してみると良いでしょう。
・経験豊富な塗装業者に相談する
外壁塗装において艶ありと艶なしを選択するために、経験豊富な塗装業者に相談することも大切です。
特に地元で豊富な実績を持っている塗装業者であれば、地域にあったイメージなどからアドバイスができ、どのようなイメージを出せるのかについて明確な意見を聞くことができます。
そのため、塗装業者からのアドバイスによって最終的に決定するというケースも多いのです。
地元に根付いた塗装業者であれば、さまざまな視点から提案もできますので、安心して相談できるのではないでしょうか。
まとめ
外壁塗装における塗料の「艶あり」「艶なし」について詳しくご紹介しました。
艶あり塗料は、仕上がりがツヤツヤした新築のようなイメージとなり、汚れにくく耐用年数も長くなることから人気となっています。
ただし、艶が数年で落ちてしまうことも念頭に置いておく必要があります。
繋なし塗料は、高級感や重厚感がある落ち着いたイメージとなるため、建物にある雰囲気をそのまま引き出すことができます。
ただし、汚れやすく、耐用年数が艶ありよりも短くなってしまうことがあります。
外壁塗装で艶ありと艶なしのどちらが良いのか迷っているような場合には、地元に密着し、実績豊富な塗装業者を選んでおくことをおすすめします。
「こんな相談しても嫌がられないかな?」
「まだやるか決めていないんだけれど…」
など、ご心配不要です。
「HPを見たのですが…」と、0120-711-056(年中無休8時〜19時)まで、お気軽にお電話下さい。川崎市・横浜市を中心に神奈川県全域が施工エリアになります。お家の外壁塗装、屋根塗装は職人直営専門店の「池田塗装」にお任せください。
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)