今日は「屋根のカバー工法」についてお話ししたいと思います。
私たちは塗装を専門に行っている会社なので、普段はお家の屋根に対して塗装工事を行うことが多いのですが、ここ数年でカバー工法と呼ばれる屋根工事を行う機会が非常に増えてきました。
屋根材の中には塗装ができないものがあります。その屋根材を採用した住宅が、新築から10年〜15年くらい経過し、外装のメンテナンス時期を迎えています。そのため弊社でもカバー工法の依頼が増えているのです。
そこで今回は、カバー工法のメリットやデメリット、費用についてお話しできればと思います。
目次
屋根カバー工法とは?
屋根カバー工法は、屋根塗装ができない状態にある住宅にとっては、コストを抑えながらも耐久性を高める理想的なリフォーム方法として注目されています。
この工法は、屋根の撤去費用がかからず、工期も短く済むため、費用対効果が高いことが特徴です。
屋根カバー工法の施工方法
屋根カバー工法は、既存の屋根を撤去せずに、その上に新しい屋根材を重ねて施工する工法です。まず防水シートを既存の屋根の上に敷き、その上に新しい屋根材を取り付けます。これにより、雨漏りなどの防水性が強化され、さらに屋根材によって断熱効果や防音効果も向上します。
葺き替え工事では、古い屋根を完全に撤去し、新しい屋根を作るため、撤去費用や工期が長くなる一方で、カバー工法は手間と時間を削減できる点が魅力です。
屋根カバー工法が向いている住宅の特徴
屋根カバー工法が最も効果を発揮するのは、屋根の骨組みや構造がまだしっかりしているものの、屋根材が劣化している住宅です。例えば、築年数が経ち、塗装だけでは対処できない状態にある屋根や、老朽化が進んでいるが屋根全体の張り替えまでは必要ない場合に最適です。
また、屋根塗装ができない屋根材の場合にもカバー工法が向いています。例えば、アスベストが含まれている古いカラーベストであれば処分費用を抑えながら、屋根のメンテナンスに取り組むことができるのです。
屋根カバー工法のメリット・デメリット
屋根カバー工法は、費用や工期の面で多くのメリットがある一方で、住宅や屋根の状態によっては注意が必要な点もあります。リフォームを行う際には、工法の利点と欠点の両方をしっかりと理解しておくことが重要です。
ここでは、屋根カバー工法のメリットとデメリットについて詳しく解説します。
カバー工法のメリット
まず、カバー工法の最大のメリットは、廃材が出ないことです。古い屋根材を撤去せず、その上に新しい屋根材をかぶせるので、廃棄物が出ません。廃棄物が出ないということは、処分費がかからないため、全体的な費用も削減されます。
また、古いカラーベスト(2004年以前のもの)にはアスベストが含まれていることがあり、これを撤去する際には処分費が倍ほどかかることがあります。その点でも、カバー工法の方が費用を抑えることができるのです。
次に、工事期間が短く済むという点もメリットです。葺き替え工事の場合、通常1週間〜3週間程度かかりますが、カバー工法なら早ければ数日、長くても1週間以内で完了します。
また、屋根が二重になるため、屋根の断熱効果や防音効果が向上します。特に、寒冷地や騒音が気になる地域では、快適な住環境を実現することができます。
カバー工法のデメリット
カバー工法のデメリットとしては、屋根が二重になることで重くなる点が挙げられます。とはいえ、ガルバリウム鋼板などの材料は非常に軽いので、家に大きな負担がかかるほどではないと考えています。
また、カバー工法ができない屋根材も存在します。例えば、瓦屋根の場合や、屋根の下地(コンパネ)が腐っている場合には、カバー工法ができません。その際は、古い屋根材を撤去し、下地を補修してから新しい屋根材を施工する必要があります。
最後に、古い屋根材が見えなくなるため、気持ち的に抵抗があるという方もいらっしゃいます。どうしても気になる場合は、費用は高くなりますが、葺き替えを選ぶしかないかもしれません。
屋根カバー工法の費用
屋根カバー工法を選ぶ際、気になるのはやはり費用ではないでしょうか。
屋根カバー工法は、既存の屋根を撤去する手間がかからない分、葺き替えよりもコストが抑えられることが多いですが、具体的な金額は住宅の規模や使用する屋根材によって異なります。
次に、屋根カバー工法の費用相場や、費用に影響する要因について詳しく見ていきましょう。
屋根カバー工法の費用相場
屋根カバー工法の費用は、一般的に1平方メートルあたり7,000円〜15,000円程度が相場とされています。また、施工面積が広いほど1平方メートルあたりの単価が抑えられる場合が多いため、広い屋根を持つ住宅ではトータルの費用が割安になることもあります。
一般的な住宅の屋根面積が100〜150平方メートル程度であるため、全体の費用はおおよそ70万円〜150万円程度が目安となります。
一般的な30坪程度の家の場合、カバー工法の費用は約100万円前後です。ただし、屋根の形状によって費用は大きく変わるため、正確な見積もりは現地調査が必要です。
たとえば、切妻屋根や寄棟屋根など、複雑な形状の屋根では費用が異なります。ですので、「30坪でいくら」というような一概には言えませんが、目安としては100万円前後となるでしょう。
葺き替えとの費用の比較
屋根カバー工法は、葺き替えに比べて費用が抑えられることが多いです。
葺き替えの場合、既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材を取り付けるため、撤去費用や廃材処理費用が追加されます。そのため、葺き替えの費用は1平方メートルあたり12,000円〜25,000円が相場となります。一般的な30坪程度の家の場合、120万円〜190万円ほどになりますので屋根カバー工法よりも高額になる傾向があります。
一方、屋根カバー工法は既存の屋根を撤去しないため、撤去にかかる手間や廃棄費用が発生しません。これにより、葺き替えよりも全体的なコストが安くなることが多く、特に予算が限られている場合には経済的な選択肢と言えます。
ただし、屋根の状態によっては葺き替えが必要な場合もあるため、施工前に屋根の診断を受けて、最適な方法を選ぶことが大切です。
屋根カバー工法の施工業者の選び方
屋根カバー工法の施工には、信頼できる業者を選ぶことが大切です。工法自体は比較的簡単に見えるかもしれませんが、適切な材料選びや丁寧な施工が行われなければ、十分な効果が得られないこともあります。
そこで、業者選びの具体的なポイントや、業者間の費用やサービスの違いについて詳しく見ていきましょう。
施工業者選びのポイント
屋根カバー工法を成功させるためには、信頼できる施工業者を選ぶことが不可欠です。以下のポイントを参考に、適切な業者を選ぶ際の基準を確認しましょう。
①施工実績の確認
業者の過去の施工実績を確認することは重要です。特に屋根カバー工法に精通している業者かどうかを確認し、具体的な事例を参考にすることで、技術力や信頼性を判断できます。
②口コミや評判のチェック
インターネット上の口コミや地域での評判も、業者選びの際には参考になります。実際にその業者に依頼した顧客の評価を見ることで、施工品質や対応の良さを把握できるでしょう。
③保証内容の確認
屋根工事は長期的な投資です。施工後のアフターサポートや保証内容が充実している業者を選ぶことが大切です。特に、万が一問題が発生した場合に、迅速に対応してくれる業者かどうかを確認しましょう。
業者ごとの費用とサービスの比較
屋根カバー工法を依頼する際、業者ごとの費用や提供されるサービスの違いを比較することが大切です。
まず、施工費用の内訳を確認し、材料費、施工費、その他の諸費用がどのように含まれているかを明確にしましょう。業者によっては、見積もりの提示方法に違いがあるため、費用が安いだけで決めず、詳細を確認することが重要です。
提供されるサービス内容が業者ごとに異なることがあります。例えば、工事後の点検やメンテナンス、アフターサポートの有無を比較することで、長期的な安心感を得られる業者を選びましょう。
担当者の提案力も、業者を選ぶ際に大きな判断材料になります。こちらの希望をしっかりヒアリングし、適切なメンテナンスプランを提案してくれるかどうかが信頼のカギです。また、専門知識を持ち、現場の状況に応じた柔軟なアドバイスをしてくれる担当者を選ぶことで、後悔のない選択ができるでしょう。
見積もりの取り方のコツ
屋根カバー工法の施工業者を選ぶ際、適切な見積もりを取ることが大切です。
見積もりは必ず複数の業者から取りましょう。1社だけの見積もりでは価格やサービス内容の相場がわかりにくいため、3社程度からの見積もりを比較することで、適正な価格やサービスの違いを把握できます。
また、施工前に必ず現地調査を依頼し、正確な見積もりを出してもらうようにしましょう。実際に屋根の状態を確認しないで見積もりを出す業者は信頼性に欠けるため、必ず現場の状態をチェックした上で見積もりを提示してくれる業者を選ぶことが重要です。
さらに、見積もりに不明点があれば、担当者に質問するようにしてください。施工内容や費用に関する疑問を解消し、納得した上で契約を進めることが大切です。信頼できる業者は、見積もりに関して丁寧に説明し、誠実に対応してくれるはずです。
まとめ~横浜市の外壁塗装・屋根塗装のことなら
今回は「屋根のカバー工法」について、メリット・デメリット・費用の観点からお話ししました。
カバー工法は初期費用が高く感じられるかもしれませんが、長期的なメンテナンスの面では非常に優れた方法です。塗装ができない屋根材をお持ちの方や、メンテナンスフリーの屋根をお考えの方には、一度検討していただく価値がある工法だと思います。
塗装工事ができない場合、初めてカバー工法を提案されてショックを受ける方も多いですが、カバー工法には多くのメリットがあります。例えば、ガルバリウム鋼板の屋根材は約30年の耐久性があり、塗装工事と比較してメンテナンスの頻度が大幅に減ります。
30年で見ると、塗装を3回ほど行うよりも、長い目で見て費用対効果が高い選択肢になるのです。
横浜市で屋根のメンテナンスなら、地元に密着し、実績豊富な池田塗装にご相談ください!お客様の屋根の状態やご要望に応じて最適なメンテナンス方法を提案させていただいております。
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)