外壁塗装をする際、どの色を選ぶかは非常に重要なポイントです。しかし、「せっかく塗り替えたのに、すぐに色褪せしてしまった…」という失敗をする人も少なくありません。外壁の色褪せは、単なる見た目の問題ではなく、塗料の劣化や建物の耐久性にも関わる重要な要素です。
では、なぜ外壁の色は褪せてしまうのでしょうか?実は、紫外線や雨風、塗料の種類によって、色褪せのスピードは大きく変わります。また、色の選び方次第で、外壁の美しさを長期間キープできるのです。
本記事では、外壁塗装の色褪せの原因と対策、さらに長持ちする色の選び方について詳しく解説します。これから塗り替えを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
※外壁塗装の色選び全般について詳しく知りたい方は、『【川崎市】おしゃれで汚れが目立たない!外壁塗装の色選び完全ガイド』をご覧ください。
目次
外壁塗装の色褪せはなぜ起こる?主な原因を解説
外壁の色褪せは、見た目の美しさを損なうだけでなく、塗膜の劣化が進むことで建物の耐久性にも影響を与えます。では、なぜ外壁の色は時間とともに褪せてしまうのでしょうか?
主な原因としては、紫外線・雨風・湿気・塗料の品質などが挙げられます。特に、日本は四季があり、地域によっては湿気や塩害の影響を受けやすいため、環境に合った対策を取ることが重要です。
ここでは、外壁塗装の色褪せを引き起こす主な原因について詳しく解説していきます。
紫外線による劣化
外壁塗装の色褪せの最大の原因は、紫外線による劣化です。太陽光に含まれる紫外線は、塗料に含まれる顔料(色の成分)や樹脂を分解し、色を薄くしたり、チョーキング現象(白い粉が出る現象)を引き起こしたりします。
紫外線が塗膜に当たると、以下のような影響が出ます。
- 顔料の分解→色の発色が悪くなり、くすんで見える
- 樹脂の劣化→塗膜が硬くなり、ヒビ割れや剥がれが発生
- チョーキング現象→外壁を触ると白い粉がつく状態になり、防水性が低下
特に、赤・青・黒などの濃い色は、紫外線の影響を受けやすく、色褪せしやすい傾向があります。一方で、白・ベージュ・グレーなどの淡い色は、紫外線の影響を受けにくいため、長持ちしやすいという特徴があります。
紫外線による色褪せを防ぐためには、以下のような対策が効果的です。
- UVカット機能付きの塗料を選ぶ(例:フッ素塗料・無機塗料)
- 紫外線に強い淡い色を選ぶ(ベージュ・アイボリー・ライトグレーなど)
- クリア塗装を施して塗膜を保護する
紫外線対策を意識することで、外壁の色持ちを長く維持することができます。
雨・湿気・カビ・藻の影響
外壁の色褪せは、紫外線だけでなく雨や湿気、そしてカビ・藻の発生も大きく関係しています。特に、日本は湿度が高い地域が多く、外壁の劣化を加速させる要因となります。
- 塗膜の劣化:雨水が塗膜に浸透すると、塗料の結合力が弱まり、色が薄くなったり剥がれたりする
- 水分による化学変化:塗料の成分が水と反応し、変色やくすみを引き起こす
- 表面の汚れの付着:湿気が多いとホコリや排気ガスの汚れが付きやすく、見た目が悪くなる
特に北側の壁面や日当たりが悪い場所は湿気がこもりやすく、劣化が進みやすいので注意が必要です。
雨や湿気が多い環境では、カビや藻が繁殖しやすくなります。
- カビ:黒や緑の斑点ができ、外壁の見た目を損なう
- 藻:湿気の多い場所に発生し、壁の表面が緑っぽくなる
- 劣化の加速:カビや藻が塗膜を侵食し、防水性を低下させる
特に白・ベージュなどの明るい色はカビや藻が目立ちやすいため、対策をしっかりと行うことが重要です。
雨・湿気・カビ・藻による色褪せを防ぐには、
- 防カビ・防藻効果のある塗料を使用する(例:低汚染塗料、親水性塗料)
- 排水設備を整える(雨どいや外壁の勾配を見直す)
- 定期的に外壁を洗浄する(高圧洗浄機や中性洗剤で汚れを除去)
これらの対策を行うことで、外壁の美観を長く維持することができます。
塗料の種類と品質の問題
外壁塗装の色褪せは、紫外線や雨の影響だけでなく、塗料の種類や品質も大きく関係します。塗料にはさまざまな種類があり、選び方を間違えると、短期間で色褪せしてしまうこともあります。
塗料にはグレードがあり、一般的に安価な塗料ほど色褪せしやすい傾向があります。耐久性が低い塗料は、紫外線や雨の影響を受けやすく、数年で色がくすんだり、剥がれたりすることがあります。
例えば、以下のような塗料は色褪せが早く進む可能性があります。
- アクリル塗料(耐久年数:約5~7年)
- 低品質なシリコン塗料(耐久年数が短いものもある)
安さだけで選ぶと、短期間で再塗装が必要になり、結果的にコストがかかってしまうことがあります。外壁の色を長持ちさせたい場合は、以下のような耐候性の高い塗料を選ぶのがおすすめです。
- シリコン塗料(耐用年数:約10~15年)コストと耐久性のバランスが良い
- フッ素塗料(耐用年数:約15~20年)紫外線に強く、色褪せしにくい 約15~20年
- 無機塗料(耐用年数:約20~25年) 最高クラスの耐候性・長持ち
特にフッ素塗料や無機塗料は、色褪せしにくい塗料として人気があります。初期コストは高めですが、長い目で見るとメンテナンスの回数を減らせるため、結果的にコストパフォーマンスが良くなります。また、塗料の選び方で色褪せを防ぐポイントとして、
- 耐候性の高い塗料(フッ素・無機)を選ぶ
- 実績のあるメーカーの塗料を使う(安価な無名メーカーは避ける)
- 「低汚染塗料」や「UVカット機能付き塗料」を選ぶ
このように、塗料の種類と品質をしっかり選ぶことで、外壁の色褪せを防ぐことができます。
色褪せしにくい外壁の色&おすすめ塗料
外壁の色褪せを防ぐためには、紫外線に強い色を選ぶことと耐候性の高い塗料を使うことが重要です。実は、同じ塗料を使っても色によって色褪せのスピードが変わることをご存じでしょうか?また、塗料の種類によっても耐久性が異なります。
ここでは、色褪せしにくい外壁の色の選び方とおすすめの塗料について詳しく解説していきます。
耐候性の高い塗料の種類
外壁の色褪せを防ぐためには、塗料の種類にも注目する必要があります。塗料にはさまざまな種類がありますが、選び方によって耐久性や色持ちが大きく変わります。
①シリコン塗料
シリコン塗料は、価格と耐久性のバランスが良く、最も広く使われている塗料の一つです。耐候性が高いため、色褪せしにくい特徴がありますが、紫外線や雨風の影響を受けやすい環境では、耐久年数が短くなることもあります。
- 耐久年数:約10~15年
- 特徴:コストパフォーマンスが良く、一般的な住宅に最適
- 色褪せのしにくさ:中程度
②フッ素塗料
フッ素塗料は、シリコン塗料よりも耐候性が高く、紫外線や雨風に強いのが特徴です。外壁の色を長期間維持できるため、色褪せを防ぎたい場合におすすめです。価格はやや高めですが、塗り替えの頻度を減らせるため、長期的に見るとコストパフォーマンスは優れています。
- 耐久年数:約15~20年
- 特徴:紫外線に強く、色持ちが良い
- 色褪せのしにくさ:高い
③無機塗料
無機塗料は、耐候性の面で最も優れた塗料の一つです。無機成分が含まれているため、紫外線による劣化が少なく、色褪せしにくいのが大きなメリットです。価格は高めですが、耐久性が非常に高いため、長期間にわたって外壁の美しさを保ちたい方に向いています。
- 耐久年数:約20~25年
- 特徴:紫外線・雨・汚れに強く、メンテナンスの手間が少ない
- 色褪せのしにくさ:非常に高い
塗料を選ぶ際は、価格だけでなく、耐久性やメンテナンスの手間も考慮することが大切です。シリコン塗料はコストを抑えつつ耐久性を確保したい場合に適しており、フッ素塗料や無機塗料は長期間色褪せを防ぎたい場合に最適です。
塗料メーカー別・おすすめ塗料
外壁の色褪せを防ぐためには、耐候性の高い塗料を選ぶことが重要です。しかし、数多くの塗料が販売されているため、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、信頼性の高い塗料メーカーと、それぞれのおすすめ塗料を紹介します。
①日本ペイント「パーフェクトトップ」
日本ペイントは、国内最大手の塗料メーカーの一つです。「パーフェクトトップ」は、シリコン塗料を超える耐候性を持つラジカル制御型塗料で、色褪せしにくいのが特徴です。
- 特徴:紫外線に強く、耐久性が高い
- 耐久年数:約12〜15年
- 色褪せしにくいポイント:ラジカル制御技術により塗膜の劣化を抑える
②エスケー化研「プレミアムシリコン」
エスケー化研は、外壁塗料で高いシェアを持つメーカーです。「プレミアムシリコン」は、コストパフォーマンスに優れたシリコン塗料で、耐候性や低汚染性にも優れています。
- 特徴:シリコン塗料の中でも耐候性が高く、コストも抑えられる
- 耐久年数:約10〜15年
- 色褪せしにくいポイント:高耐候性シリコン樹脂を使用
③関西ペイント「アレスダイナミックトップ」
関西ペイントは、日本ペイントやエスケー化研と並ぶ大手メーカーです。「アレスダイナミックトップ」は、ラジカル制御技術を採用した高耐久塗料で、色褪せを防ぐ性能に優れています。
- 特徴:紫外線に強く、チョーキング現象が起こりにくい
- 耐久年数:約15〜18年
- 色褪せしにくいポイント:ラジカル制御技術により塗膜の劣化を抑制
④日本ペイント「ファイン4Fセラミック」
フッ素塗料を選ぶなら、日本ペイントの「ファイン4Fセラミック」がおすすめです。フッ素樹脂にセラミック成分を配合することで、さらに耐久性を高めています。
- 特徴:フッ素塗料の中でも特に高耐久
- 耐久年数:約15〜20年
- 色褪せしにくいポイント:フッ素樹脂とセラミック成分の組み合わせで紫外線に強い
無機塗料は、フッ素塗料よりもさらに高耐久で、最も色褪せしにくい塗料です。以下の塗料が特に人気があります。
- KFケミカル「セミフロンスーパーシリーズ」(無機×フッ素で超高耐候性)
- ダイフレックス「スーパーセランフレックス」(柔軟性があり、ひび割れしにくい)
これらの塗料は、価格が高めですが、20年以上の耐久性を持つため、長期間色褪せを防ぎたい場合に最適です。
色褪せを防ぐための対策とメンテナンス方法
外壁の色褪せを完全に防ぐことはできませんが、適切な対策を講じることで、劣化のスピードを大幅に遅らせることが可能です。塗料の選び方だけでなく、日常的なメンテナンスや追加の保護処理を行うことで、美しい外壁を長く保つことができます。
ここでは、色褪せを防ぐための具体的な対策と、長期間外壁を美しく保つためのメンテナンス方法について詳しく解説します。
定期的な塗り替えの重要性
外壁の色褪せを完全に防ぐことはできませんが、適切なタイミングで塗り替えを行うことで、色褪せや劣化の進行を抑えることができます。塗膜が劣化すると、防水性が低下し、外壁そのものが傷みやすくなるため、早めの対応が重要です。
外壁の塗膜が劣化すると、以下のような問題が発生する可能性があります。
- チョーキング現象が発生(外壁を触ると白い粉がつく)
- 塗膜が剥がれ、防水性が低下する
- ひび割れやカビ・藻の発生が増える
- 建物の耐久性が低下し、修繕費がかさむ
このような状態になる前に、適切な時期に塗り替えを行うことが大切です。塗料の種類によって、推奨される塗り替え時期は異なります。
- アクリル塗料:5〜7年
- シリコン塗料:10〜15年
- フッ素塗料:15〜20年
- 無機塗料:20〜25年
一般的なシリコン塗料の場合、10〜15年が塗り替えの目安となります。ただし、日当たりの強い場所や雨風の影響を受けやすい環境では、劣化が早まることがあるため、定期的に外壁の状態をチェックし、早めに対応することが重要です。
クリア塗装やUVカット塗料の活用
外壁の色褪せを防ぐためには、クリア塗装やUVカット機能付きの塗料を活用する方法があります。これらの塗料は、紫外線や雨風から塗膜を守り、外壁の美しさを長期間キープするのに効果的です。
クリア塗装とは、透明な塗料を外壁に塗布して、塗膜を保護する方法です。既存の色やデザインをそのまま残しながら、紫外線や汚れから外壁を守ることができます。
■メリット
- 既存の色をそのまま活かせる
- 外壁のツヤを復活させ、見た目を美しく保つ
- 紫外線や汚れから塗膜を保護し、色褪せを防ぐ
■デメリット
- すでに色褪せが進んでいる場合、効果が薄い
- 外壁に汚れが多いと、仕上がりに影響が出る
クリア塗装は、塗り替えの初期段階で施工するのが最も効果的です。色褪せが進んでしまった場合は、通常の塗り替えを検討する必要があります。
UVカット機能付き塗料は、紫外線を吸収・反射する成分が含まれており、外壁の色褪せを抑える効果があります。フッ素塗料や無機塗料には、もともと耐候性が高いものが多く、UVカット機能が備わっているものもあります。
■UVカット塗料のメリット
- 紫外線による色褪せを防ぐ
- 塗膜の寿命を延ばし、塗り替えの頻度を減らせる
- カビや藻の発生も抑えやすい
■代表的なUVカット塗料
- 日本ペイント「UVプロテクトクリヤー」(透明な保護塗料)
- エスケー化研「クリーンマイルドシリーズ」(高耐候性シリコン塗料)
- 関西ペイント「アレスダイナミックTOP」(ラジカル制御型塗料)
クリア塗装やUVカット塗料を活用することで、外壁の色褪せを抑え、塗膜の寿命を延ばすことができます。
外壁を長持ちさせるお手入れ方法
外壁の色褪せを防ぎ、長く美しい状態を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。たとえ耐候性の高い塗料を使用していても、放置すると汚れやカビが付着し、劣化が早まることがあります。定期的に洗浄することで、外壁の美しさを保ち、色褪せを防ぐことができます。
- 年に1〜2回、水洗いをする(ホースの水で軽く流すだけでも効果的)
- カビや藻が発生した場合は、中性洗剤を使って洗浄する
- 高圧洗浄機は塗膜を傷めることがあるため、使用には注意する
外壁の汚れやカビ・藻の発生は、周囲の環境にも影響を受けます。
- 植木や草木を適度に剪定し、外壁に接触しないようにする
- 雨どいの詰まりを防ぎ、外壁に余分な水分がかからないようにする
- 日陰になりやすい場所は特に注意し、こまめにチェックする
外壁の色褪せが進行すると、以下のような劣化のサインが現れることがあります。
- チョーキング現象(外壁を触ると白い粉がつく)
- ひび割れや剥がれ
- カビや藻の繁殖
このような症状が見られたら、早めに対策を講じることが重要です。放置すると塗膜の劣化が進み、塗り替えのコストが増してしまう可能性があります。外壁を定期的にお手入れし、劣化のサインを見逃さないことで、美しい外観を長く維持することができます。
まとめ~川崎市の外壁塗装・屋根塗装のことなら
本記事では、外壁塗装の色褪せの原因と対策、色褪せしにくい塗料や色の選び方について詳しく解説しました。外壁の色褪せは、紫外線や雨、湿気、塗料の品質によって進行しますが、適切な対策を講じることで長期間美しさを維持することが可能です。
外壁塗装の色選びや塗料の種類をしっかり検討し、美しい外観を長持ちさせる工夫をすることが重要です。色褪せを防ぐ対策を実践し、住まいの価値を守りましょう。
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この記事の著者について
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