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「外壁に錆びのようなものが…」
「修繕は必要なの?」
外壁に錆びのようなものが付着していて、驚かれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
外壁材に活用されている金属が何かの原因によって錆びてしまったものかもしれませんし、あるいは別の箇所に発生したものが付着したのかもしれません。
どのような原因で錆びが付着してしまったのかによって、建物の耐久性を損ねてしまう可能性がありますから、決して放置しないようにしてください。
それでは、外壁の錆びはどのような原因によって生じてしまうのでしょうか。
そこでここでは、外壁に付着している錆びについて、その発生原因や放置した場合のリスク、錆びを発生させないための対策などを踏まえて、プロの塗装業者が徹底解説していきましょう。
外壁に付着している錆びの原因や放置した場合のリスク
錆びとは、金属の表面に湿気や水分が触れることによって酸化還元反応と呼ばれる腐食が生じているような状態のことを指しています。
みなさんのご自宅でも、屋外においている自転車のチェーンや部品が錆びてしまったという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
イメージするのは鉄の錆びですが、そのほかにもさまざまな金属素材で錆びが生じることが知られています。
ではなぜ、外壁に錆びが付着してしまうのでしょうか。その原因と錆びを放置した場合のリスクについてご紹介していきましょう。
・外壁の錆びとは
錆びは住宅だけではなく生活にかかわるさまざまなモノに金属が活用されており、湿気や水分に触れることで生じます。
錆びがどのような状態になるのか、ご存じの方も多いでしょう。
建物の外階段や公園の滑り台などで錆びが生じており、すでに鉄骨そのものがボロボロになっているものを見かけた方もいらっしゃるかもしれません。
このように、鉄をはじめとして、多くの金属では湿気や水に触れることによって表面が腐食することによって発生するものを錆びと言います。
一般的に赤茶っぽい色の『赤錆び』をイメージするかもしれませんが、それ以外にも黒色に錆びてしまう『黒錆び』、10円玉をはじめ銅が錆びて生じる『青錆び』、アルミニウムや亜鉛による『白錆び』があります。
赤錆びは鉄の腐食によって生じますが、黒錆びは鉄の高温加熱によって、青錆びは銅に塩分や水分が触れることによって、白錆びはアルミニウムや亜鉛の表面の腐食によって生じます。
そのようなことから、錆びの色によって原因や対策を掴むことができます。
・外壁の錆びの原因
- 外壁内部に雨水の浸入
- 金属外壁の劣化
- もらい錆び
外壁の錆びの直接的な原因は、上記3つのポイントにまとめることができ、中には深刻な劣化症状もあるので注意が必要です。
そもそも外壁には、塗装されているために防水効果が発揮されており、塗膜の内側には雨水が浸入しにくく錆びが発生しないようにガードされています。
しかし、紫外線や風雨の影響を受けて経年で劣化すると、塗膜の機能が徐々に失われていき、剥がれや浮き、ひび割れが生じ、そこから雨水が浸入してしまいます。
外壁材は水に弱い性質を持っているものが多く、雨水に直接触れてしまうことによって染み込んでしまうこともあり、外壁内部の金属が錆びてしまうことがあります。
例えば、鉄筋コンクリートであれば内部の鉄筋が、モルタル外壁であれば下地の金網が腐食して錆び汁が浮き出てくることがあるのです。
また、金属サイディングやトタンなどの外壁であれば、表面の塗膜に擦り傷や引っかきキズが生じるだけでも、錆びが発生することがあります。
特に金属製の外壁材を採用しているのであれば、ほんのわずかな傷であっても、金属がむき出しになってしまった場合には、すぐに錆びが生じるので注意が必要です。
さらには『もらい錆び』と呼ばれる、別の箇所にある金属のサビが外壁に付着してしまうといったケースも存在します。
例えば、外壁に設置されている雨樋の金具、シャッター、バルコニーの部材などの錆びが、もらい錆びの原因になることがあります。
これらの原因の中には、建物の耐久性にまで影響を及ぼすようなものもありますので、詳しくは後述しますのでご覧ください。
・外壁の錆びを放置していると…
外壁の内部の金属、あるいは金属外壁そのものが錆びているのであれば、そのまま放置することによって、錆びがどんどん広がってしまいます。
最初は表面上だけの錆びなのですが、進行するとどんどん広がって腐食してしまい、腐食が進んだ箇所には穴が開いたり、耐久性を損なったりすることがあります。
もしも鉄筋コンクリート造りの住宅において、内部の鉄筋が錆びているとしたら、建物を支えられなくなってしまう可能性があります。
まさかと思うかもしれませんが、コンクリートは雨水が染み込みやすく、雨水にコンクリートが反応してしまうと内部が中性化し、鉄筋を錆びつかせてしまうのです。
そのまま放置すると、鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートの外部を破壊してしまうことがありますので、注意が必要です。
また、モルタル外壁や金属外壁においても、錆びをそのままにしておくと、もはや外壁塗装だけではメンテナンスできなくなってしまう可能性があります。
そのため外壁に錆びが付着している状態を発見したのであれば、速やかに塗装業者に相談することをおすすめします。
・外壁の張り替えが必要になる可能性
外壁に付着している錆びは、さほど重要な症状ではないケースもありますが、錆びの種類によっては損傷が急激に進んでしまう可能性がありますので注意が必要です。
錆びによって穴が開いてしまうようなことがあれば、もはや外壁塗装だけではメンテナンスできず、張り替えなければならないケースも見られます。
金属製外壁の場合、仮に塗膜が劣化して金属がむき出しになったとしても、すぐに錆びが生じないようにメッキで保護されています。
ただ、このメッキも傷つくなどして、内部の金属が表面に現れると、湿気や水分に触れてしまい錆びてしまうことになるのです。
あまりにも損傷が進行している場合には、張り替えなければならないために、早めに外壁塗装に取り組んでおくことをおすすめします。
・外壁塗装の重要性
外壁には塗料が塗装されており、塗膜によって外壁全体の防水性を高めることによって、錆びを防止しています。
ただ、塗料による防水性はいつまでも維持できるわけではなく、経年によって劣化や損傷が生じてしまいます。
劣化や損傷が生じるのは塗料の種類やグレードによっても異なりますが、一般的な外壁塗装で数多く採用されているシリコン塗料であれば、10年から15年程度で塗り換えが必要になります。
新築や前回の塗装から5年が経過する頃には、少しずつ色褪せや汚れが目立つようになってきて、10年が経過する頃には剥がれや浮き、膨れといった劣化が現れることがあります。
そのような状態が現れると、外壁材を守る機能が衰えていると言えます。
そもそも塗料には、汚れが付着しにくい『防汚性』と呼ばれる機能があるために、汚れが目立つということはそれだけ劣化が生じている証拠になります。
さらには、塗料を外壁材にしっかりと密着させるために、外壁に付着している汚れを落とし、下地を整えた上で下塗り専用の塗料を塗装している。
そのような工程を経て、強固な塗膜を作り出していますが、剥がれや浮き、膨れといった症状が生じるということは、塗料の密着性が失われている状態であると言えます。
外壁塗装は美観を取り戻す目的で取り組まれているイメージがあるかもしれませんが、それだけではなく、外壁に錆びを生じさせないためにも大切なものなのです。
外壁に錆びが生じてしまう劣化症状とその対策
上記でお伝えした通り、外壁に錆びが生じる原因にはいくつかあり、錆びをそのまま放置していると、外壁全体に広がっていく可能性があります。
そのようなことから、まずは錆びを出さないようにすることが大切で、錆びの原因となるような劣化症状が見られている場合には、すぐに修繕することが大切です。
特にどのような劣化や損傷が発生していたら、重大な錆びを生じさせてしまうのか、いくつかのポイントにまとめ、その対策についてもご紹介していきます。
・塗膜の劣化
外壁に塗装されている塗料は、経年によって劣化が生じ、劣化が進行することによって外壁材を守ることができなくなり、錆びを生じさせる原因となります。
塗膜の劣化症状として初期的なものとしては、
- 汚れが目立つ
- 色褪せ
- カビや藻、苔の発生
- チョーキング減少
といったものが現れます。
塗料には、『親水性』と呼ばれる汚れを雨水で落としてしまう機能や、『防カビ性』といったカビを生じさせにくい機能を有しています。
そのため、これらの症状が目立つようになっているということは、それだけ塗膜が劣化していると言い換えることができるのです。
チョーキング現象とは、塗膜に手を触れると白い粉がつく症状のことで、塗料の成分が紫外線によって分解されてしまった状態を指しています。
さらに塗料の劣化が進行すると、
- 剥がれ
- 浮き
- 膨れ
といった損傷が見られるようになります。
このような状態になってしまうと、雨水が直接外壁材に当たってしまうことになり、金属製の外壁であればすぐに錆びてしまう可能性が、その他の外壁でも内部を腐食させて錆びが生じてしまう可能性が出てきます。
そのため、塗料の機能が衰える前に、塗装業者に相談して塗り換えの検討をしておくことが大事です。
・外壁のひび割れ
外壁の塗膜だけではなく、外壁材そのものにひび割れが生じ、そこから雨水が侵入してしまい、内部を腐食させてしまう可能性があります。
モルタル外壁のひび割れの場合には、外壁内部に使用されているモルタルの剥落を防ぐためのラス網と呼ばれる金属が錆びてしまう可能性があります。
また、コンクリート外壁の場合には、内部の鉄筋を錆びつかせてしまい、鉄筋の腐食によってコンクリートまで破壊してしまうことがあります。
ただ、ひび割れの程度によって緊急性が分けられています。
ひび割れの幅が0.3mm未満の場合であれば、すぐに外壁内部に悪影響を及ぼす可能性は低いと考えられています。
ただ、経年によってどんどんひび割れが拡大していく可能性があることから、そろそろ外壁塗装に取り組んでおくべきタイミングとして捉えた方がいいでしょう。
幅が0.3mm 以上のひび割れの場合であれば、その箇所から雨水が侵入して、内部が腐食している可能性がありますから注意が必要です。
錆びが生じてしまうだけではなく、外壁材の損傷やシロアリの発生などにつながることがありますので、早めに対処しておくことが重要です。
・金属製外壁の表面の傷
金属製外壁は、軽くて耐久性も高いと言われていることから、近年多くの住宅において採用されています。
しかし、金属であるが故に水に弱い性質を持っており、表面に塗装されている塗膜に劣化や損傷が生じると、たちまち錆びの原因となってしまうのです。
もちろん、近年採用されているガルバリウム鋼板やステンレスなどの金属製外壁は、錆びにくい性質を持っているのですが、傷をそのまま放置していると、いつの間にか錆びてしまうことになります。
そのようなことから、塗膜が劣化しているだけではなく、塗膜表面に傷がついていないか注意して観察しておくことが大切です。
まとめ
外壁に付着している錆びについて、その発生原因や放置した場合のリスク、錆びを発生させないための対策などを踏まえて、詳しくご紹介しました。
外壁に付着している錆びは、ケースによっては外壁内部の金属の錆びや、外壁そのものの錆びであることもあり、建物の耐久性にまで影響が及びますので注意が必要です。
錆びにはいくつかの種類があり、その中でも赤茶色っぽい色の赤錆びは進行が早く、外壁そのものの錆びの場合では、早期に穴が開いてしまう可能性もあります。
そのため、こまめに外壁の状態をチェックして、塗膜に劣化や損傷が生じていないか、外壁にひび割れが生じていないか、金属製外壁の表面に傷が付いていないか確認しておくようにしましょう。
外壁塗装・屋根塗装を検討している場合には、実績豊富な地元の塗装業者に相談し、アドバイスを受けながら外壁のメンテナンスを進めていくと良いでしょう。
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)