外壁塗装を検討する際、「どんな塗料を選べば長持ちするのだろう?」と悩んでいませんか?
中でも近年注目されているのが「無機塗料」。高耐久・高機能といわれるものの、費用が高いという声もあり、本当に選んで良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
せっかく高いお金を払うなら、できるだけ長く美しい外観を保ちたいし、何度も塗り替える手間も減らしたいですよね。とはいえ、無機塗料のメリットや耐用年数、そして実際の費用感については「よくわからない」という方も多いはずです。
この記事では、そんなお悩みを抱える方に向けて、無機塗料の特徴や他の塗料との違い、そして耐用年数と費用のリアルな情報をわかりやすく解説していきます。
※外壁塗装の耐用年数全般について詳しく知りたい方は『外壁塗装の耐用年数は何年?塗料別の寿命と長持ちさせるコツを川崎市の塗装業者が徹底解説』
目次
無機塗料とは?他の塗料との違いを解説
無機塗料に興味はあるものの、「そもそも無機ってどういう意味?」「他の塗料と何が違うの?」と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。名前だけを見ると専門的で難しく感じますが、実は特徴を理解すれば、塗料選びがぐっとしやすくなります。
ここでは、無機塗料の基本的な特徴から、他の代表的な塗料(シリコン・フッ素など)との違い、そしてどのような住まいに向いているのかまで、丁寧に解説していきます。
無機塗料の基本的な特徴とは
無機塗料とは、主成分に「無機物(石やガラスなど自然界に存在する物質)」を含んだ塗料のことです。完全に無機というわけではなく、実際には有機成分も一部含まれていますが、この無機成分の割合が高いことで、一般的な塗料とは異なる優れた耐久性を持っています。
最大の特徴は、紫外線や雨風など自然環境によるダメージに非常に強いこと。外壁塗装における劣化の主な原因は紫外線ですが、無機物はこの紫外線による分解を受けにくいため、塗膜(塗料の膜)が長持ちします。これにより、耐用年数は15年〜25年とされ、他の塗料よりも圧倒的に長寿命です。
さらに、防カビ性や防藻性にも優れており、湿気の多い地域でも美観を保ちやすいというメリットがあります。また、汚れがつきにくく、雨で汚れを洗い流す「セルフクリーニング機能」がある製品も存在します。
ただし、注意点もあります。無機塗料は成分が特殊なぶん、施工には高い技術力が求められ、塗装業者の経験や知識が不足していると、せっかくの性能が十分に発揮されない可能性も。さらに、価格が他の塗料より高めという点も踏まえて、慎重に選ぶ必要があります。
シリコン・フッ素塗料との違い
無機塗料とよく比較されるのが、シリコン塗料やフッ素塗料といった、一般住宅の外壁塗装でも広く使われている塗料です。それぞれの特徴を理解しておくことで、無機塗料が自分の家に本当に合っているのか判断しやすくなります。
まず、耐用年数で見ると、シリコン塗料はおおよそ10〜15年、フッ素塗料は12〜20年程度とされており、無機塗料は15〜25年と最も長寿命です。長期的に見て、塗り替えの回数を抑えたいという方には大きなメリットになります。
次に、価格帯について。シリコン塗料は比較的安価でコストパフォーマンスが高く、初めての外壁塗装に選ばれやすい塗料です。フッ素塗料はその上位版で、耐久性は高いものの価格も上がります。そして無機塗料はさらに上位に位置づけられ、高性能なぶん費用も高めです。
また、機能性の面でも違いがあります。無機塗料は紫外線や雨風への耐性が圧倒的に高く、カビ・コケの発生を防ぐ効果も優れています。さらに、セルフクリーニング性能を持つ製品が多く、長期間にわたり外壁の美しさを保ちやすいという点が強みです。
ただし、すべての住宅に無機塗料が最適というわけではありません。価格や住宅の状態、将来のメンテナンス計画などを総合的に考慮し、塗料を選ぶことが大切です。
どんな家に向いているのか?
無機塗料は高耐久・高性能な塗料ですが、すべての住宅に最適というわけではありません。無機塗料の特徴を最大限に活かせる家には、いくつかの共通点があります。
まず、今後のメンテナンス回数を減らしたい方には特におすすめです。無機塗料は一度の施工で15〜25年もつことが期待されるため、10年ごとに塗り替える必要がある塗料に比べて、トータルの手間と費用を抑えることができます。高齢のご夫婦や共働きで忙しいご家庭など、「次のメンテナンスをなるべく遠ざけたい」と考える方に適しています。
また、湿気が多い地域や雨が多い地域にお住まいの方にも向いています。無機塗料はカビや藻の発生を防ぎやすく、汚れにも強いため、美観を長期間保ちやすいのが特長です。特に北面や日当たりの悪い場所に効果を実感しやすいでしょう。
さらに、塗装後の見た目を長く保ちたい方にもぴったりです。セルフクリーニング機能を備えた無機塗料であれば、雨が降るたびに汚れが流れ落ち、外壁の清潔感をキープしやすくなります。
一方で、築年数が浅く、今後も何度か塗り替える予定がある場合や、コストを最優先に考える場合は、シリコンやラジカル系塗料など、他の選択肢も検討すべきです。
無機塗料は“高品質・高価格”の塗料です。だからこそ、今後のライフプランや住まいの環境に合わせて、じっくりと検討することが重要です。
無機塗料の耐用年数とその根拠
無機塗料の魅力のひとつが、他の塗料と比べて圧倒的に長い耐用年数です。
「一度塗ればしばらく塗り替えが不要」とも言われますが、実際にどれくらいもつのか、気になる方も多いのではないでしょうか?
ここでは、無機塗料の具体的な耐用年数、そしてそれを支える技術的な根拠や、耐久性に影響を与える要素について詳しく解説します。さらに、実際の施工事例から見えてくる「リアルな持ちの良さ」もご紹介します。
無機塗料の耐用年数はどれくらい?
無機塗料の耐用年数は、おおよそ15年〜25年とされています。これは、一般的なシリコン塗料(10年〜15年)、フッ素塗料(12年〜20年)と比べても、圧倒的に長い耐久性です。
この耐用年数の裏付けとなっているのが、「紫外線に強い無機成分」による高い耐候性(たいこうせい)です。外壁の塗膜は紫外線によって徐々に分解されていきますが、無機塗料の主成分であるガラスや石のような無機物は、紫外線による影響をほとんど受けません。そのため、塗膜の劣化が非常にゆるやかで、長期にわたって美観と保護性能を維持できます。
また、メーカー各社が実施している「促進耐候性試験(短期間で日光や風雨にさらされた状態を再現する試験)」においても、無機塗料は20年以上の耐久性を示すデータが多くあります。さらに、製品によっては「15年保証」「20年保証」など、長期の保証制度を設けているケースもあり、その信頼性の高さがうかがえます。
ただし、カタログに記載されている耐用年数はあくまで目安です。実際の耐久性は、施工環境や塗装面の素材、施工方法によって変わるため、過信せず、適切なメンテナンスや点検も重要です。
耐久性に影響する3つの要因
無機塗料は非常に高い耐久性を誇る塗料ですが、必ずしも「どこで塗っても25年もつ」というわけではありません。実際の持ちを左右するには、いくつかの重要な要因があります。ここでは、特に影響の大きい3つのポイントをご紹介します。
①下地処理の丁寧さ
どれほど高性能な塗料を使っても、外壁の下地処理が不十分だと密着性が弱くなり、早期の剥がれや劣化につながります。高圧洗浄や補修作業の精度、下塗り材の選定など、見えない部分の工程が仕上がりと耐久性を大きく左右します。
②施工業者の技術力
無機塗料は塗装の際に専門的な知識や施工技術が必要とされる塗料です。塗布量や乾燥時間を正しく守らないと、本来の性能を十分に発揮できません。施工実績の豊富な業者を選ぶことで、無機塗料のメリットを最大限に活かすことができます。
③自宅の立地や気候条件
日当たりの良し悪し、海風や潮風の影響、積雪の有無など、自然環境も塗膜の寿命に大きく影響します。例えば、強い日差しや雨風にさらされやすい地域では、劣化が早まることがあります。一方で、無機塗料はこうした過酷な条件でも耐性が高いため、他の塗料と比べて持ちは良い傾向にあります。
これらの要素を踏まえて、適切な施工とアフターフォローが行われることで、無機塗料の本来の耐久性を活かすことができるのです。
実際に長持ちした事例の紹介
「無機塗料は長持ちする」と聞いても、実際にどれほどの効果があるのか気になりますよね。ここでは、実際に無機塗料を使用した住宅での事例をご紹介します。
例えば、ある築20年の戸建住宅では、前回の塗装から約13年が経過した時点で、塗膜の劣化や色あせがほとんど見られませんでした。使用したのは大手メーカー製の無機塗料で、当時の塗装業者によると、しっかりとした下地処理と3回塗りの徹底によって、高い耐候性を維持できているとのことです。
また、別の事例では、沿岸部にある住宅で無機塗料を使用したケースがあります。海風や潮による劣化が懸念される立地条件にもかかわらず、15年以上が経過してもチョーキング(塗膜の粉化)やひび割れが目立たず、住まいの美観を保っていました。
これらの事例に共通しているのは、信頼できる施工業者による適切な塗装が行われていたこと。無機塗料そのものの性能もさることながら、「誰が塗るか」が仕上がりと耐久性に大きく影響していることがわかります。
このように、無機塗料は適切な条件で使用されれば、10年以上メンテナンス不要で外壁を美しく保てる実力を持っています。実際の使用例を見ることで、その信頼性や選ぶ価値がより具体的に感じられるのではないでしょうか。
無機塗料の費用とコストパフォーマンス
無機塗料に興味はあるけれど、「価格が高いって聞くし、本当にその価値があるの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。たしかに、無機塗料は一般的な塗料と比べて施工費用が高めです。しかし、その分、耐用年数が長く、長期的に見るとコストを抑えられる可能性があります。
ここでは、無機塗料の具体的な費用相場や、他の塗料との価格比較、そして長期的なコストパフォーマンスについて詳しく解説していきます。「高いけどお得」な理由を、数字を交えてわかりやすくお伝えします。
無機塗料の費用相場
無機塗料はその性能の高さゆえに、塗料の中でも高価格帯に位置します。外壁塗装にかかる費用は、塗料の種類や建物の大きさ、施工業者によって異なりますが、ここではおおよその相場感を紹介します。
一般的な無機塗料の費用相場は、1㎡あたり4,000〜5,500円程度です。これを30坪(約100㎡)の住宅に当てはめると、塗装費用の総額は40万〜60万円程度が目安となります(足場代や下地処理などを含むと、全体では80万〜120万円前後になることもあります)。
比較として、他の主要塗料の相場は以下の通りです。
- シリコン塗料:1㎡あたり2,500〜3,500円
- フッ素塗料:1㎡あたり3,500〜4,500円
これらと比較すると、やはり無機塗料は初期費用が高めであることが分かります。ただし、これだけの価格差があるのは、それだけ性能面でも大きな違いがあるからです。
また、最近では無機と有機を組み合わせた「ハイブリッド無機塗料」も登場しており、完全な無機塗料よりやや安価ながら、高耐久性を実現している製品もあります。費用を抑えつつも性能を求めたい方には、こうした製品も検討の価値があります。
無機塗料は高価ではありますが、「一度の塗装で長期間持たせたい」と考える方にとっては、将来的なメンテナンス費用を抑えるという意味で、コストパフォーマンスの高い選択肢と言えるでしょう。
長期的に見たコストパフォーマンス
無機塗料は初期費用が高めなため、導入を迷う方も少なくありません。しかし、外壁塗装は「一度きり」ではなく、長い目で見れば何十年にもわたるメンテナンスが必要になる住まいの重要な管理項目です。その点で、無機塗料は長期的に見たコストパフォーマンスが非常に高い塗料といえます。
たとえば、シリコン塗料で外壁塗装をした場合、10年〜12年ほどで再塗装が必要になるケースが多いです。一方、無機塗料は15〜25年もつため、仮に新築から30年間というスパンで考えた場合、シリコン塗料なら2回程度の塗り替えが必要になるのに対し、無機塗料なら1回で済む可能性があります。
仮にシリコン塗料で1回80万円の施工を2回行えば、トータルで160万円。一方、無機塗料を1回120万円で施工すれば、少ない回数・コストで済む可能性があるのです。
また、無機塗料は汚れがつきにくく、カビや藻も発生しにくいため、美観を長期間維持できるという点でも費用対効果が高いと言えます。これにより、外壁の洗浄や小修繕にかかる費用や手間も軽減されます。
もちろん、実際のコストは住まいの立地や劣化状況、施工条件などによって変わりますが、「長持ちする」という特性が経済的なメリットにつながるのは間違いありません。短期的な支出ではなく、長期的な視点で塗料を選ぶことが、結果として賢い選択につながるのです。
無機塗料は本当にお得なのか?
「無機塗料は高性能だけど高い」――このイメージから、費用対効果に疑問を感じる方もいるかもしれません。では、無機塗料は本当にお得なのでしょうか?その答えは、住まいの状況や今後のライフプラン次第です。
たとえば、「今後なるべく塗り替えの回数を減らしたい」「子どもが独立して、今後長く住み続ける予定がある」など、長期間住む予定がある方にとっては、無機塗料は非常に合理的な選択です。一度の施工で長く持たせることができれば、結果的に塗装の回数も減り、総コストを抑えることができます。
また、美観を大切にしたい方にも向いています。無機塗料の多くはセルフクリーニング機能を備えており、外壁の汚れがつきにくく、雨で自然に洗い流されます。そのため、いつまでもキレイな外観を保ちたいというニーズにも応えられる塗料です。
一方で、築年数が浅く、10年以内に建て替えや売却の予定がある方には、無機塗料のコストを十分に回収できない可能性もあります。そうした場合は、シリコン塗料やラジカル塗料など、コスト重視の塗料を選んだ方が得策です。
まとめ~川崎市の外壁塗装・屋根塗装のことなら
本記事では、無機塗料の特徴や耐用年数、そして費用やコストパフォーマンスについて詳しくお伝えしました。
無機塗料は、紫外線や風雨に強く、耐用年数が15〜25年と非常に長いのが特長です。シリコンやフッ素塗料と比べても、劣化しにくく、美観を長期間保ちやすいため、「できるだけ塗り替えの手間を減らしたい」「長く住み続ける予定がある」という方には非常におすすめの塗料です。
初期費用はやや高めですが、塗り替えの回数が少なく済むことで長期的にはコストを抑えられる可能性が高く、結果的に経済的な選択となるケースも多いです。ただし、施工の質やお住まいの環境によって耐久性が左右されるため、信頼できる業者選びも非常に重要です。
無機塗料を選ぶかどうかは、住まいの状況やご自身のライフプランによって異なります。この記事を通じて、無機塗料の魅力と注意点を正しく理解し、納得のいく外壁塗装を実現していただければ幸いです。
「こんな相談しても嫌がられないかな?」
「まだやるか決めていないんだけれど…」
など、ご心配不要です。
「HPを見たのですが…」と、0120-711-056(年中無休7時〜19時)まで、お気軽にお電話下さい。
また、「相談したいけど対面は少し心配…。」といった方に向けて、LINEやzoomを使った外壁塗装の相談もお受けしております。
どうぞお気軽にご相談下さい。
「HPを見たのですが…」と、0120-711-056(年中無休8時〜19時)まで、お気軽にお電話下さい。
川崎市・横浜市を中心に神奈川県全域が施工エリアになります。お家の外壁塗装、屋根塗装は職人直営専門店の「池田塗装」にお任せください。
- 【川崎本店】TEL:0120-711-056
- 【川崎南店】TEL:0120-711-056
- 【横浜青葉店】TEL:0120-824-852
川崎本店:〒216-0042 神奈川県川崎市宮前区南野川2-35-2
アクセスはコチラ
川崎南店:〒210-0804 神奈川県川崎市川崎区藤崎4-18-22
アクセスはコチラ
横浜青葉店:〒225-0024 横浜市青葉区市ケ尾町1603-2
アクセスはコチラ
【公式】YouTubeはコチラ
【公式】Instagramはコチラ
この記事の著者について

-
2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)