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外壁塗装や屋根塗装において、注目を集めているのが『機能性塗料』と呼ばれる特別な機能を有する塗料です。
機能性塗料には、通常の塗料にはない特殊な機能を備えており、外壁や屋根の保護だけでなく、汚れを防止することや、快適な室内環境を実現するものなどさまざまです。
そのため、外壁塗装や屋根塗装を検討する際には、機能性塗料の特性に注目し、その効果や限界を理解することが重要です。
そこでここでは、外壁塗装・屋根塗装で活用される機能性塗料について、その特徴や機能性の種類などの情報を踏まえて、プロの塗装業者が徹底解説していきましょう。
外壁塗装・屋根塗装で活用される機能性塗料とは
機能性塗料は、建物の耐久性や快適性を向上させるために幅広く活用されています。
適切な機能性塗料の選択と施工により、建物の外観の美しさを長期間維持し、内部の快適性を確保することができるため、塗り替えの際には注目されています。
ここでは、機能性塗料とはどのようなものなのか、またできることだけではなく、できないことにも着目してお伝えしていきます。
・機能性塗料とは
外壁塗装や屋根塗装において活用される『機能性塗料』とは、特別な機能を有している塗料のことを指します。建物の保護や快適性の向上を目的として、さまざまな特性を備えているのが特徴です。
機能性塗料の一つとして、近年人気になっている機能には『遮熱性』や『断熱性』があります。
太陽光の熱を反射したり吸収したりすることで、建物内部の温度上昇を抑える効果があり、この性質によって、屋内の快適性を向上させ、冷暖房コスト負担の軽減にも繋がります。
また、『防汚性』も重要な機能性塗料の一つです。
防汚性の高い塗料は、外部からの汚れや付着物が表面に定着しにくくなっており、外壁や屋根が美観を保ち、汚れが付着した場合も容易に洗浄できる特徴があります。
さらに、『防カビ性』も重要な要素となります。
特に湿気の多い環境では、カビや藻などの発生が問題となりますが、防カビ性のある塗料はこれらの発生を抑制する効果があります。
建物の美観を保ちつつ、住環境の健康と快適性を確保する役割を果たします。
もちろん、塗料には『防水性』も求められます。
防水性のある塗料は、雨水や湿気の侵入を防ぎ、建物の内部を守ります。特に屋根塗装においては、防水性が重要な役割を果たします。
ただし、機能性塗料は単体での効果があるものの、塗料自体の品質はもちろん、施工技術との相乗効果が重要になります。
・機能性塗料でできること
- 汚れを付きにくくする
- 色あせを生じにくくする
- 雨水から建物を守る
- カビや藻、苔を発生させにくくする
- 屋外の熱気や冷気を室内に伝えにくくする
機能性塗料は、その特殊な成分や特性により、建物の外壁や屋根にさまざまな利点をもたらすことができます。
着目されている機能の中に、汚れの付着を防ぐ作用があります。
これにより、排気ガスなど大気中の化学物質や砂埃などが付着しにくくなり、外壁や屋根が美しく保たれます。また、付着した汚れは雨水で洗い流してくれるので、メンテナンスの手間を軽減することができるのです。
また、紫外線による劣化から塗膜を保護する機能に着目すれば、色あせしにくくなり、美観の維持に繋がります。
さらに、塗膜が水分の浸入を防ぐため、雨水や湿気による建物の内部への浸水を防ぎます。これにより、雨漏りなど水の被害を最小限に抑えることができます。
そして、カビや藻、苔の繁殖を抑えることができる機能は、物の美観を保ち、健康的な環境づくりに役に立ちます。
近年においては、電気代が高騰していることや夏が暑すぎることもあり、屋外の熱気や冷気を室内に伝えにくくする作用に注目されています。
建物内の温度を安定させる効果があり、冬季は暖かさを保ち、夏季は冷房効果を高めることができるのです。
・機能性塗料でできないことも
- 雨漏りの補修
- 3mm以上のひび割れの補修
- エアコンが不必要になるほどの快適性の実現
- 塗り替えが不必要になるほどの耐候性
機能性塗料は建物にさまざまなメリットをもたらしますが、一方でできないこともあります。
機能性塗料は建物の防水性を高める効果がありますが、すでに雨漏りが発生している箇所を補修することはできません。
雨漏りの原因が屋根や外壁の劣化や損傷である場合は、まずは塗装ではなく、適切な補修を行うことが重要になります。
また、一部の微細なひび割れを塗膜で埋める効果がありますが、0.3mm以上の大きなひび割れの補修は難しく、専門業者による適切な補修ののちに塗装しなければなりません。
さらに、遮熱性や断熱性に優れているといえども、エアコンが不必要になるほどの快適性を完全に実現することは困難です。
建物の断熱材や絶縁材、窓の性能など他の要素も関わるからです。快適な室内環境を実現するためには、機能性塗料だけではなく、他の断熱・冷暖房対策を組み合わせることが重要です。
機能性塗料は耐候性に優れ、長期間にわたって塗膜の劣化を抑制する効果がありますが、時間とともに塗膜が劣化するのを避けることはできないことも念頭においておく必要があります。。
そのため、定期的なメンテナンスが重要となり、塗装業者が推奨する塗り替えサイクルや建物の状態を考慮し、適切なタイミングでの塗り替えを行うことが必要です。
機能性塗料の優れた機能をご紹介!
上記において、機能性塗料の優れた点についてご紹介しましたが、塗料にはさまざまな機能が存在します。
そのため、外壁塗装や屋根塗装によって、ただ美観を取り戻す目的ではなく、機能を発揮することによって、快適な暮らしやコスト削減にも繋がります。
機能性塗料には、遮熱性、断熱性、低汚染性をはじめとして、さまざまなものがありますので、代表的な機能性について詳しく見ていきましょう。
・遮熱性
『遮熱性』は、建物の外壁や屋根に塗布することで太陽からの熱を効果的に反射・遮断する特殊な塗料です。
物質が外部からの熱を阻止または反射する能力を指し、主に紫外線や近赤外線(一部の太陽光)を反射し、これらの熱エネルギーが建物内部へと伝わるのを防ぎます。
その結果、建物内部の温度上昇を抑え、快適な室内環境を維持することが可能となります。
そのため、夏季には室内への熱の侵入を防ぐため、エアコン効率が良くなり、電力コストの節約が期待できます。
・断熱性
『断熱性』は、建物の外壁や屋根に塗布することで、室内と室外の熱の伝導を抑制する塗料です。
建物の壁や屋根に塗布することで、熱が室内と室外を行き来するのを抑制し、冬季には室内の暖気が逃げにくくなり、夏季には外部からの熱が侵入するのを防ぐことができます。
冷暖房の効率を上げ、エネルギー消費を抑制することが期待でき、電力消費の削減とコスト節約が可能となります。
上記の遮熱性と似ているように見えますが、その機能と目的は異なります。
遮熱性は太陽からの直接的な熱(特に紫外線や近赤外線)を反射することにより、その熱が建物内部へと伝わるのを防ぐ役割を果たします。一方、断熱性は、室内と室外の熱の伝導を抑制し、室内の温度変化を抑える効果に優れています。
どちらの塗料を選ぶべきかは、その建物の場所、利用目的、周囲の環境などにより異なります。
・低汚染性
『低汚染性』とは、建物の外壁や屋根に塗布することで、塗装面の汚れを防ぐ塗料の機能です。
低汚染性とは、建材が汚れにくい、あるいは汚れが付着しにくい特性を指し、塗装面が汚れやすい状況(例えば、雨水に含まれる塵埃や大気中の汚染物質など)から保護します。その結果、外壁や屋根の見た目を長期間保つことが可能になります。
低汚染性機能の中でも『親水性』が着目されています。
親水性とは、物質が水と親和性を持つことによって、水を建材に対して分散させることができますので、雨水などを利用して自己洗浄作用を発揮します。
・透湿性
『透湿性』とは、水蒸気を通過させる能力を指しており、建物内部の湿気を外部に逃がし、一方で液体の水(雨など)は通さないという特性を持っています。
透湿性の高い塗料を活用すれば、建材内部の湿度を適切に保つことができ、塗膜の浮きをはじめ、結露やカビの発生を防ぐことが可能になります。
・防水性
『防水性塗料』は、建物の外壁や屋根に塗布することで、水や湿気の侵入を防ぐ塗料の機能を指しています。
物質が水を通さない特性がある機能で、水分や湿気の侵入を防いで、建物の内部が水や湿気による損傷から保護されるのに役立つのです。
また、水の侵入を防ぐことによって、建材の劣化を抑えることにも繋がりますので、建物の寿命を延ばす効果があります。
さらには、建材の劣化や設備の修理に伴うコストを抑えることにも繋がります。特に、屋根材や外壁材は、水分による劣化が進みやすいため、防水性塗料の利用は非常に重要です。
しかも、家の中の湿度をコントロールする役割も果たします。これにより、室内のカビの発生を防ぎ、住まい手の健康を守ることにも寄与します。
・防カビ性・防藻性
『防カビ性・防藻性』は、建物の外壁や屋根に塗布することで、カビや藻の発生を抑える機能です。
塗料には、カビや藻の成長を妨げる特殊な成分(防カビ剤や防藻剤)が含まれているため、効果的にカビや藻の発生を抑制することができます。
カビや藻は建物の外壁や屋根に黒ずみや緑色の斑点を作り出し、美観を損なってしまいます。しかしこれを防ぐことで、建物の美観を長期間にわたり保つことが可能になります。
さらにカビはアレルギー反応を引き起こす可能性があり、また、特定の種類のカビは有害な化合物を放出することがあります。そのようなことから、健康被害を抑制する役割も果たすのです。
・耐候性
『耐候性塗料』は、建物の外壁や屋根に塗布することで、天候による劣化から建物を保護する機能です。
耐候性とは、材料が長期にわたり天候にさらされてもその特性を維持し、劣化しない能力を指しています。耐候性塗料は、紫外線、雨、風、温度変化などの自然環境から建物を保護でき、天候によるダメージを最小限に抑えることができます。
天候による色褪せや損傷を防ぐこともできますので、長期にわたり建物の美観を保つことが可能になります。
外壁塗装・屋根塗装で機能性塗料を活用する際の注意点
外壁塗装や屋根塗装に機能性塗料を活用する際、業者選びが重要な要素となります。塗料の特性を最大限に活かすためには、専門的なスキルと経験が求められるからです。
機能性塗料を適切に適用するためには、塗装業者の専門知識と経験が重要となります。
塗料の特性を理解し、それを建物の状況と目的に合わせて適用する能力は、専門的な施工とその経験を通じてしか得られないスキルであると言えます。
また、塗装業者は塗料の適用方法だけでなく、建物の状態評価や塗装前後の下地処理なども行います。これらは塗装の出来を大きく左右させる要素となりますので、適切な塗装業者の選択が重要となるのです。
塗装業者はさまざまな種類の塗料を理解しており、それぞれの建物や状況に最適な塗料を選択することができます。
例えば、建物の立地や環境、使用目的等により、遮熱性、断熱性、低汚染性など、どの機能性塗料が最も適しているかをアドバイスしてくれます。
機能性塗料は一般的な塗料と比べてコストが高い場合がありますので、塗装業者による適切なアドバイスは、コストパフォーマンスを最大化するためにも重要なのです。
以上の点から、機能性塗料を適用する際には、信頼できる塗装業者を選ぶことが非常に重要です。
業者選びの際には、その業者の経験、知識、技術力だけでなく、過去の施工例や口コミ・評価も参考にすると良いでしょう。
まとめ
外壁塗装・屋根塗装で活用される機能性塗料について、その特徴や機能性の種類などの情報を踏まえて、詳しくご紹介しました。
機能性塗料とは、外壁塗装や屋根塗装において活用される特別な機能を有している塗料のことで、建物の保護や快適性の向上を目的として活用されています。
『遮熱性』や『断熱性』塗料を活用すれば、外気を室内に伝えにくくするために快適に過ごすことが期待でき、『低汚染性』塗料であれば、汚れから建材を守ることができます。
そのほかにも、防カビ性、透湿性、防水性、耐候性など優れた機能が存在しますので、うまく活用することをおすすめします。
ただ、中には一時的なコストが高くなってしまうものもありますので、スキルや経験が豊富な塗装業者に相談し、適切にアドバイスしてもらうことが大事です。
「こんな相談しても嫌がられないかな?」
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)