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建物の耐久性と長寿命化に欠かせない「シーリング」。建物の隙間やひび割れを塞ぎ、建物を守るための重要な素材です。
しかし、シーリングにもさまざまな種類があり、それぞれの特性や適性が異なることをご存じでしょうか。
また、シーリングの耐用年数について、10年が目安と言われることもあれば、20年や30年と言われるようなこともありますが、一体どれが本当の情報なのでしょう。
確かにかつては、10年を目安に修繕が必要になると言われてきましたが、近年では高耐久性を実現するシーリングが登場しています。
そこでここでは、シーリングの耐用年数を中心に、シーリングの役割や一般的な耐用年数、劣化症状、補修方法、さらには高耐久性を誇る「オートンイクシード」についてご紹介します。
シーリングとは何か?
建物の隙間を塞ぎ、外部からの風雨や温度変化から建物を保護する役割を担っている「シーリング」。それだけに劣化や損傷が生じた場合には、修繕が必要になるのも忘れてはなりません。
しかし、シーリングといってもさまざまな種類があり、それぞれによって使用方法や価格も異なっていることをご存じでしょうか。
そこでここでは、まずシーリングについての基礎知識や役割について、そして種類や特性まで、基本的な情報をご提供します。
・シーリングとは?その役割について
シーリングとは、一般的に建築物における接合部や隙間を埋めるための材料を指します。
外部からの雨水や湿気、風、ホコリなどが建物の内部に侵入するのを防ぐ役割を果たし、また温度変化や建物の動き(振動など)に追随できるよう伸縮性を有しています。
シーリングの主な役割は、以下のようにまとめることができます。
■防水性・気密性
シーリングは建物の隙間に塗布または充填され、雨水や湿気の侵入を防ぎます。
これにより、建物の内部が湿気で損なわれるのを防ぐだけでなく、エネルギー効率の向上にも寄与します。
また、気密性が高まることで、冷暖房効果の損失を防ぎ、快適な室内環境を維持します。
■接合部の保護
シーリングは建物の接合部を保護し、建築材料の摩耗や劣化を防ぎます。
接合部は、構造上、素材の摩耗が集中しやすい箇所であるため、特に保護が必要とされます。
■伸縮性
建物は、温度変化や地震などにより微細な動きを示すことがあります。
シーリング材はこの動きに対応するため、ある程度の伸縮性を持っている必要があります。これにより、建物全体の耐久性を高めることができます。
以上のように、シーリングは建築物の構造的完全性、快適性、耐久性を維持するために重要な役割を果たします。
・シーリングの種類
シーリング材はその特性や使用目的に応じて、さまざまな種類が存在します。建物の状態や施工箇所、期待する性能によって最適なシーリング材を選ぶことができます。
これらの特性を理解し、適材適所で使用することが建物の長寿命化につながります。
■1液型・2液型
これはシーリング材が硬化する際の反応方式を指します。
1液型シーリング材は、塗布後は自然に乾燥させるだけで硬化します。使いやすさから一般的な家庭の補修作業や小規模な施工によく用いられます。
2液型シーリング材は、基材と硬化剤の2つの液体を混合して使用し、化学反応により硬化するタイプのものです。硬化速度が早く、大規模な施工やプロフェッショナルな現場で頻繁に用いられます。
■ブリードタイプ・ノンブリードタイプ
ブリードタイプとは、シーリングに含まれる可塑剤がにじみ出て、塗料や汚れと反応して変色してしまう性質を持つものを指します。
ノンブリードタイプのシーリング材は、このような色素が浮き出ないタイプのもので、塗料とも相性が良く、塗装する前にシーリングを充填されています。
■低モジュラス・高モジュラス
モジュラスとは、シーリング材の硬さを示す指標です。
低モジュラスのシーリング材は、柔らかく伸縮性が高いため、建物の微細な動きに対しても適切に対応します。そのため、防水や気密性を重視する場合に用いられます。
高モジュラスのシーリング材は、硬さがあり耐久性が高い特性を持ちます。構造物の補強や補修に適しており、建物の接合部や構造上の欠陥を補うのによく使われます。
・素材や性能によるシーリングの違い
シーリング材はその素材により、性能や用途が大きく異なります。
これらのシーリング材はそれぞれ異なる特性を持っているため、施工箇所や目的により適切な材料を選ぶことが重要となります。
■シリコンシーリング
シリコンは耐候性や耐熱性に優れ、高い伸縮性を持つため、広範な温度変化や建物の動きに対応します。
また、防カビ性や色彩保持性にも優れていますが、塗装には向いていません。窓周りの防水や浴室の防カビ対策に適しています。
■ウレタンシーリング
ウレタンは耐久性と弾性に優れ、シーリング材としてよく使用されます。また、塗装可能であるため、外壁の接合部に用いられます。
しかし、紫外線に弱いため、日光に直接当たる場所への使用は避けるべきです。
■ポリサルファイドシーリング
ポリサルファイドは特に高い耐久性を持つ素材で、表面にゴミが付きにくい性質を持っています。
しかし、柔軟性が少なく、動きに追随するのに適しておらず、作業性には難があるため、一般住宅への使用は多くありません。
■アクリルシーリング
アクリルは価格が手頃で、塗装可能なため一般的な住宅の補修によく使われてきました。
しかし、シリコンやウレタンに比べて耐久性や伸縮性に劣るため、近年においては使用されるシーンは少なくなりました。
シーリングの耐用年数
シーリング材の性能を最大限に引き出し、建物を適切に保護するためには、素材や種類の選択だけでなく、その寿命についても理解することが重要です。
本章では、一般的なシーリング材の平均的な耐用年数、寿命に影響を及ぼすさまざまな環境要素、劣化症状や劣化が進行した場合の影響について解説します。
・シーリングの平均寿命
外壁の修繕で活用されるシーリングの平均寿命は、5〜10年程度であると言われます。
しかし、使用するシーリングの種類や設置場所、気候条件などによって、耐用年数は異なります。
例えば、近年開発されている高耐候性シーリングであれば、耐久性と弾力性に優れているため、耐用年数が長い傾向にあります。
また、シーリングが設置されている場所によっても、耐用年数は異なります。
例えば、風雨や紫外線にさらされることが多い外壁面のシーリングは、屋根面のシーリングよりも劣化が早い傾向にあります。
シーリングの耐用年数は、定期的に点検を行い、劣化が確認された場合は早めに補修を行うことが大切です。
シーリングが劣化すると、雨漏りや外壁のひび割れなどの原因となるため、早めの補修を行うことで、建物の劣化を防ぐことができます。
・シーリングの劣化症状
シーリングが劣化すると、さまざまな症状が現れるようになります。これらの症状が出た場合、シーリング材の交換や補修が必要となる可能性があります。
①色褪せ
シーリングが日光に長時間晒されると、色が褪せてくることがあります。これは紫外線による劣化の兆候であり、シーリングの性能が低下している可能性が考えられます。
②ひび割れや剥がれ、痩せ
シーリングが劣化すると、その表面にひび割れや剥がれ、痩せが見られるようになります。これはシーリングが乾燥して硬化し、伸縮性が失われてしまった状態です。
③黒ずみ
シーリングの黒ずみは、ブリード現象によるものである可能性があります。
ブリード現象とは、シーリング材の成分が湿度や熱などの外的要因により溶け出し、表面に滲み出てくる現象を指します。
滲み出た成分が酸化すると黒ずみとして現れ、これがシーリングの劣化を早める一因となります。
これらの症状は放置すると建物の構造に影響を及ぼす可能性があるため、定期的な点検とメンテナンスが重要です。
・劣化が進行すると何が起こる?
シーリング材が劣化し進行すると、最初に述べた色褪せ、ひび割れ、黒ずみなどの外観上の問題だけでなく、より深刻な問題を引き起こす可能性があります。
①水漏れや湿気の侵入
シーリングの最も重要な役割の一つは、建物内部への水分の侵入を防ぐことです。
しかし、シーリングが劣化すると、その防水性能が低下し、雨水や湿気が侵入する可能性が高まります。
これにより、壁材や内装材の損傷、さらにはカビの発生や結露による健康被害といった問題を引き起こす可能性があります。
②雨漏り
シーリングの劣化が進むと、その防水機能が低下し、結果的に雨漏りを引き起こす可能性があります。
雨漏りは、壁材や内装材の損傷だけでなく、湿度上昇によるカビの発生や、建物全体の健康環境を脅かす事態を招く恐れがあります。
そのため、定期的な点検と適時の補修が重要となります。
③建物構造へのダメージ
最も深刻な問題は、シーリングの劣化により建物の構造部分へのダメージが進行することです。
水分の侵入が進むと、鉄筋の腐食やコンクリートの劣化が生じ、最終的には建物全体の耐久性を脅かす事態に繋がる可能性があります。
以上のように、シーリングの劣化が進行すると多くの問題を引き起こすため、定期的な点検と必要に応じた補修が重要となります。
高耐久シーリング『オートンイクシード」とは
高い耐久性と優れた耐候性を兼ね備えたシーリングとして注目されているのが、「オートンイクシード」です。
ここでは、オートンイクシードの魅力と特性、そしてその耐久性や耐候性について深く掘り下げていきます。
参考:オート化学工業『オートンイクシード』
・オートンイクシードとは〜20年の耐用年数を超える?
オートンイクシードは、オート化学工業が開発したシーリング材で、一般的なシーリング材が持つ10年から15年といった耐用年数を大幅に上回る、驚異的な20年以上の長寿命を実現しています。
一般的なシーリング材は、主に合成ゴムや樹脂などで作られていますが、オートンイクシードは特殊な高耐久性樹脂『LSポリマー』を用いることで、通常のシーリング材よりも高い耐候性と耐久性を確保しています。
このため、劣化が進行しやすい屋外での使用や、紫外線や風雨に晒されている場所での使用でも、その性能を長期間維持することが可能です。
オートンイクシードは、可塑剤成分を含んでいませんので、通常のシーリング材が持つブリード現象を抑制しています。
これにより、シーリング表面の黒ずみや汚れが軽減され、長期間美観を保つことができます。
さらに、優れた伸縮性を持っていることが特徴で、建物の動きに対して適切に対応し、継ぎ目部分の防水機能を長期間確保することが可能です。
・オートンイクシードの耐久性と耐候性
オートンイクシードの耐久性と耐候性の秘密は、高耐久性樹脂「LSポリマー」を主成分として使用していることにあります。
このLSポリマーの採用により、通常のシーリング材が困難とする長期間にわたる耐久性と耐候性が実現しています。
また、高い伸縮性を持ちつつも十分な強度を確保しているため、建物の微妙な動きに対応し、シーリングの機能を長期間保つことが可能です。
さらに、可塑剤を一切使用していないため、時間の経過とともに表面に浮き出てくるブリード現象がありません。
これにより、シーリングの柔軟性と美観を長期間維持することができます。
オートンイクシードは耐久性テストにおいて過酷な条件をクリアしました。さらに促進耐候性試験機(SWOM)での検証では、過酷な条件下で6000時間を突破しています。
これらの要素により、オートンイクシードは一度施工すれば20年以上の長寿命を実現します。建物のメンテナンスコストを大幅に抑制し、資産価値を長期間にわたり保つことに繋がります。
まとめ
ここでは、建築物の外壁修繕に欠かせないシーリングについて詳しく解説しました。
シーリングは建物の外部からの侵入を防ぎ、内部の快適性を保つ重要な役割を果たします。
しかし、通常のシーリング材は平均して10年から15年の耐用年数で、特に日本のような過酷な環境下では、その寿命はさらに短くなることがあります。
その劣化は、亀裂、黒ずみ、剥離などといった見た目の問題だけでなく、雨漏りなどの建物自体の機能低下にもつながります。
そのような状況の中で、高耐久性のシーリング材「オートンイクシード」は20年以上の耐用年数を実現するとして注目されています。
高耐久性樹脂「LSポリマー」を主成分とし、可塑剤を一切使用していないため、ブリード現象を防ぎながら、長期にわたってシーリングの機能を保つことが可能となります。
外壁塗装や外壁の修繕を検討している場合には、スキルや経験が豊富な地元の塗装業者に相談し、適切にアドバイスしてもらうことが大事です。
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この記事の著者について
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「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
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