「外壁に塗装が必要だけど、サイディング外壁の柄が気に入ってるから…」
「クリヤー塗装って、どんな外壁にもできるの?」
外壁塗装には、無色透明の塗料を塗装する「クリヤー塗装」と呼ばれるものがあります。
サイディング外壁の柄や模様を活かすことができますので、別の色にしたくないというご家庭で活用されるケースが増えています。
ただ、どのような外壁にも活用できる訳ではなく、またメリット・デメリットも存在しますので、クリヤー塗装を検討しているのであれば、特徴を把握しておいた方がいいでしょう。
そこでここでは、サイディング外壁に対するクリヤー塗装に着目して、どのような特徴があるのか、注意点など、プロの塗装業者が徹底解説していきましょう。
クリヤー塗装の特徴
クリヤー塗装とは、無色透明の塗料を使った塗装のことを指しており、模様があるサイディング外壁で活用されている塗装方法になります。
色をつけて塗装する方法では、外壁に施されているデザインまで塗りつぶしてしまうことになり、また同じように色を付けることが難しいからです。
特に、現在のデザインが気に入っているご家庭においては、外壁塗装の選択肢としてクリヤー塗装を選ばれるケースが多くなっています。
ただ、サイディング外壁のすべてに適しているかというと、そういうわけではなく、中には適していない外壁も存在します。
なかなか、一般の方にはその判断が難しい場合もありますので、クリヤー塗装を検討されているのであれば、実績のある塗装業者に相談することが大切になります。
クリヤー塗装がおすすめできる外壁・できない外壁
では、クリヤー塗装がおすすめできる外壁、おすすめできない外壁をご紹介していきましょう。
無色透明の塗料であることから、すべての外壁塗装に活用できるようなイメージがおありなのではないでしょうか。
クリヤー塗装を検討されているご家庭であれば、外壁に適しているのかどうか、判断材料にしていただきたいと思います。
・クリヤー塗装がおすすめできる外壁
①塗膜の劣化や外壁の損傷が少ない
無色透明の塗料であるが故に、塗膜の劣化がかなり進んでいたり、外壁そのものの損傷が多い場合であれば、それだけ目だってしまうことになります。
そのため、クリヤー塗装に取り組む場合には、劣化や損傷が目立ち始める前が適切な時期であると考えられています。
具体的には新築住宅で今回の塗装がはじめてというご家庭であり、10年未満から10年前後が適切だと言えるでしょう。
ただし、10年未満であるとしても、劣化や損傷が見られるような場合には、適していない可能性もありますので、塗装前の点検によって判断することが大切です。
②デザインをそのまま残したい外壁
サイディング外壁のデザインをそのまま残したいというご家庭には、クリヤー塗装が向いていると言えます。
デザインが気に入って新築で住宅を購入したのであれば、外壁塗装が必要であるとしても、デザインを残して塗りつぶしたくないと考えるご家庭も多いのではないでしょうか。
そのようにお考えであれば、間違いなくクリヤー塗装が向いています。
③窯業系サイディングやモルタル・コンクリートなどの外壁材
現在、窯業系サイディングは、外壁材として活用されるケースがとても多く、レンガ調やタイル調、石目調など、豊富なデザインで外観が仕上げられています。
そのため、新築で購入されたご家庭の中にも、とてもオシャレなデザインの窯業系サイディング外壁が活用されていることが多いでしょう。
窯業系サイディング外壁のデザインをしっかりと残したいのであれば、クリヤー塗装が適していると言えます。
また、窯業系サイディング外壁のほかにも、かつて住宅の外壁材としてよく活用されてきたモルタルや、コンクリート外壁においても、適しているクリヤー塗料が提供されています。
・クリヤー塗装がおすすめできない外壁①劣化や損傷が激しい外壁
塗膜の劣化が進んでいる外壁や、損傷が見られる外壁材には、クリヤー塗装がおすすめできないケースがあります。
塗膜の劣化としてよくみられるものに「チョーキング現象」があります。
チョーキング現象とは、外壁の表面を指で触ると白い粉が付いてしまうものを指しており、塗膜の劣化が原因であると考えられています。
そのままの状態でクリヤー塗装してしまうと、特有のクリヤーな仕上がりにはならず、白くぼかしたような仕上がりになってしまうのです。
そのため、このような塗膜の劣化が生じているような場合には、別の色で塗装し、その上からクリヤー塗装されることもあります。
過去にクリヤー塗装したことがある外壁も適していないと考えられています。
2度目の場合には、クリヤーに仕上がらず、白濁してしまう可能性があるからです。
また、外壁材にひび割れが生じているような場合においても、クリヤー塗装をおすすめできません。
ひび割れ箇所がはっきりと見えるようになり、見栄えがとても悪くなってしまうのです。
そのため、ひび割れ補修してから、クリヤー塗装されるようなケースもあります。
②フッ素や光触媒、無機でコーティングされたサイディング外壁
フッ素や光触媒、無機などでコーティングされてサイディング外壁は、特殊なコーティングが施されているために、クリヤー塗装は適していないと考えられています。
仮にその上からクリヤー塗装をしたとしても、早い段階に剥がれてしまう可能性があるからです。
ただし、このような特殊コーティングした外壁でも、日本ペイントの「ファインパーフェクトシーラー」など、特殊な下塗り材を活用することによって、クリヤー塗装が可能となりました。
しかし、こちらの下塗り材もどのような条件でも塗装できる訳ではありませんので、実績の豊富な塗装業者に相談してみるといいでしょう。
③金属系サイディング
サイディング外壁の中でも金属系サイディングは、クリヤー塗装に適していないと考えられています。
その理由として2つのポイントがあり、
- 表面がツルツルしているため塗料が密着しにくい
- 錆止めのために顔料入り塗料での塗装が必要な場合がある
というものです。
クリヤー塗装のメリット・デメリット
クリヤー塗装には、大きなメリットがありますが、その反面でデメリットも存在します。
そのため、クリヤー塗装を検討しているご家庭であれば、メリットとデメリット比較してみるといいでしょう。
・クリヤー塗装のメリット
- チョーキング現象が起こりにくい
- 外壁に艶を出すことができる
- 外壁のデザインをそのまま残して塗装することができる
クリヤー塗装のメリットとして、上記3つのポイントにまとめることができます。
一般的には塗膜が劣化すると、白い粉が浮き上がってくる「チョーキング」と呼ばれる現象がみられます。
これは、外壁塗装に活用する塗料の中に含まれている素材の一部が劣化することによって生じるもので、その性質から白い粉になると考えられています。
しかし、クリヤー塗装の塗料には、その素材が含まれていないために、チョーキング現象が起こりにくいのです。
また、クリヤー塗装は綺麗な艶ありで仕上げることができ、汚れがつきにくい特徴もあります。
新築のような美しさを蘇らせることができますので、多くのご家庭に喜ばれているものです。
艶のレベルを変えることもできますので、ご家庭のお好みで決めるといいでしょう。
何よりも、無色透明の塗料であることから、デザインを損なわせず、塗装に取り組めるというメリットが大きいのではないでしょうか。
・クリヤー塗装のデメリット
- 塗膜の劣化が目立ってしまう
- ひび割れがそのまま見えてしまう
- 艶のレベルによっては光りすぎてしまう
すでに外壁が汚れていたり、劣化が進んでいるような状態であれば、その上にクリヤー塗装をしてしまうことによって、その汚れや劣化が透けて見え、余計に目立ってしまうことになります。
仮に、チョーキング現象が生じている外壁であれば、クリヤー塗装してしまうことによって、白く濁ったような仕上がりになってしまうために、おすすめできません。
また、外壁にひび割れが生じているような場合には、補修しているとしても、その補修部分をクリヤー塗装で隠すことができません。
さらに、艶ありのクリヤー塗装を使用することによって、光すぎて落ち着いたイメージにならない可能性があります。
艶のレベルは七分艶・五分艶・三分艶などに選べますから、塗装業者とよく相談しながら決定するといいでしょう。
ただ、すべての塗料に艶レベルが用意されている訳ではありませんので注意が必要です。
クリヤー塗装の耐用年数と価格相場
塗料の種類 | 耐用年数 | 価格相場(1㎡あたり) |
アクリル | 3~5年 | 1,000円~2,000円 |
ウレタン | 5~8年 | 1,500円~2,500円 |
シリコン | 5~10年 | 1,700円~3,500円 |
フッ素 | 8~15年 | 3,000円~5,100円 |
無機 | 15~25年 | 4,400円~5,500円 |
○クリヤー塗装に活用される塗料にはさまざまな種類があり、それぞれの種類によって耐用年数や費用相場が異なります。
無機塗料を活用すれば、ほかの種類よりも費用単価が高くなる傾向にありますが、耐用年数が長くなりますので、塗り替え頻度が少なくなります。
ただ、クリヤー塗装を行う工程は、ほかの塗装とは異なることが多いです。
一般的な色を付ける外壁塗装の際には、下塗りを行った後に、中塗り、上塗りと、3回塗装が行われます。(下塗り、上塗り2回と表現されることも多い。)
しかし、クリヤー塗装の場合には、下塗りを行われないことが多く、中塗り、上塗りの2回だけとなるために、それだけ費用を抑えることができます。
また、塗装業者によっても費用が異なります。
特に、大手の塗装会社の場合には、下請けに塗装作業を発注することが多いために、同じ塗料を活用している場合でも、そうではない塗装業者と比較して高くなる傾向があります。
そのため、見積りを取ってみて確認するようにしましょう。
おすすめできるクリヤー塗料
- SKシリコンクリヤーW(エスケー化研株式会社)
- ピュアライド UVプロテクト4Fクリヤー(日本ペイント)
- クリスタコート(日本ペイント)
ここで、おすすめのクリヤー塗料を3点ご紹介しましょう。
『SKシリコンクリヤーW(エスケー化研株式会社)』は、エスケー化研が販売しているもので、水性のシリコン系外壁保護クリヤーになります。
アクリルシリコン樹脂が高い耐久性能を発揮し、低汚染性に優れており、汚れがつきにくい特徴があります。
『ピュアライド UVプロテクト4Fクリヤー(日本ペイント)』は、日本ペイントが提供している塗料であり、フッ素系の外壁保護クリヤーになります。
活用されている素材「4フッ化エチレン」によって高耐久性を実現し、紫外線吸収に優れていることから、色あせや汚れを防止することができます。
『クリスタコート(日本ペイント)』は、日本ペイントが提供している無機系のコーティング剤であり、独自の技術によって高耐久性が特徴となっています。
塗膜が乾燥すると、超親水性機能によって雨水によって汚れを流してしまう性質を持っており、超低汚染性は日本ペイント最高レベルの技術であると評価されています。
まとめ
この記事ではサイディング外壁に対するクリヤー塗装について詳しくご紹介しました。
クリヤー塗装は無色透明の塗料であり、サイディング外壁のデザインを損ねることなく外壁塗装に取り組めるために、多くのご家庭で採用されています。
しかし、どのような外壁においても、クリヤー塗装できる訳ではありません。
劣化や損傷が生じている外壁であれば、クリヤー塗装によってそれらが目立ってしまう可能性があり、また外壁の素材によっては塗料が付着しにくいものもあります。
そのため、外壁塗装においてクリヤー塗装を検討している場合であれば、地元に密着し、実績豊富な塗装業者を選んでおくことをおすすめします。
「こんな相談しても嫌がられないかな?」
「まだやるか決めていないんだけれど…」
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)