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外壁塗装にはいくつかの塗装方法があり、その中にローラーを活用した『手塗り塗装』、専用の機械を活用した『吹き付け塗装』があります。
これから外壁塗装に取り組むご家庭の中には、塗装方法についてお問い合わせ頂くことや、長持ちする塗装方法にしてほしいというご要望をいただくこともあります。
いずれの塗装方法においても、優れた施工法ではあるのですが、どの方法が最も優れているのかという問いに対しては、塗装業者によって答えが変わってきます。
それぞれにおいてメリットとデメリットがありますので、それらを踏まえて最適な方法を導き出すことが重要であると考えます。
そこでここでは、外壁塗装の塗装方法である手塗り塗装と吹き付け塗装について、特徴やメリット・デメリットなどを踏まえて、プロの塗装業者が徹底解説していきましょう。
外壁の塗装方法『手塗り塗装』『吹き付け塗装』の特徴
外壁の塗装方法は、ローラーによる『手塗り塗装』、スプレーガンなどといった機械を活用する『吹き付け塗装』が採用されていますが、その他にも細かい部分に関しては刷毛を活用した『刷毛塗り』が見られます。
近年の外壁塗装では、手塗り塗装を採用するケースが最も多くなっていますが、吹き付け塗装よりも優れているというわけではありません。
手塗り塗装と吹き付け塗装とともに、刷毛塗りも踏まえて、その特徴についてご紹介していきましょう。
・外壁の塗装方法の種類
先ほどもお伝えした通り、外壁の塗装方法には、
- ローラーを活用した『手塗り塗装』
- スプレーガンなどを活用した『吹き付け塗装』
- 刷毛を活用した『刷毛塗り』
の3種類があります。
ただし、刷毛を活用した刷毛塗りについては、手塗り塗装や吹き付け塗装では難しい細かい部分を塗装する際に活用されているため、併用されることがほとんどとなっています。
そのようなことから、メインの塗装方法としては、手塗り塗装もしくは吹き付け塗装が採用されることになります。
・現在の主流はローラーを活用した手塗り塗装
先ほど少しお伝えしましたが、近年の塗装方法の主流は、ローラーを活用した手塗り塗装となっています。
この理由としては、ローラーを活用した手塗り塗装が優れているというわけではなく、採用されている外壁材に変化が見られるようになったからです。
かつて、吹き付け塗装が主流であった時代もあるのですが、これは主流の外壁材がモルタルであったからです。
今でも築20年以上の戸建て住宅を見るとモルタル外壁が多いですが、モルタル外壁には吹き付け塗装が採用されていました。
モルタル外壁は表面が凸凹しているため、凸凹仕様の仕上がりにおいては、吹き付け塗装の方が効率よく塗装することができるのです。
しかし時代が変わり、現在はサイディング外壁が主流となり、むしろローラーを活用した手塗りの方が簡単に塗装できるのです。
さらに、ローラーを活用した手塗り塗装を採用すれば、塗料を周辺に飛散させるリスクが少なくなるため、都合が良いのです。
・吹き付け塗装が採用されることはないの?
吹き付け塗装は、吹き付けさせるスプレーガンなど専用の機械を活用し、塗料を霧状にして吹き付けて塗装する方法です。
上記でもお伝えした通り、モルタル外壁が主流であった時代には、もっとも採用されていた塗装方法で、現在はローラーを活用した手塗り塗装が主流となっています。
ただし、吹き付け塗装が採用されなくなったというわけではありません。
モルタル外壁のように凸凹とした外壁材に活用されており、意匠性のある塗装仕上げが必要な際には吹き付け塗装が採用されています。
意匠性のある塗装仕上げとは、『リシン』『スタッコ』『スキン』『吹き付けタイル』などがあり、次のような特徴を持っています。
『リシン』:細かく砕いた石や砂に樹脂、セメント、着色剤などを混ぜて、リシンガンで吹き付けていく方法。
『スタッコ』:合成樹脂、セメントや大理石、砂を混ぜた原料をリシン仕上げより厚く吹き付けていく方法。
『スキン』:大理石などの細かい石を吹き付けて、石材調に仕上げる方法。
『吹き付けタイル』:リシンやスタッコのように凸凹しているものの、滑らかな表面に仕上げる方法。
いずれにおいても、塗装職人のスキルや技術が必要であると言われています。
手塗り塗装のメリット・デメリット
上記でもお伝えした通り、近年において外壁や屋根の塗装方法は、ローラーや刷毛を活用した手塗り塗装が最も多く採用されています。
特に塗装用のローラーは、さまざまな種類が販売されており、ナイロン繊維やアクリル繊維、ポリエステル、ゴム製など、用途に応じて使い分けられています。
またローラーのサイズにも1インチ(2.54cm)の小さいものから、24インチ(60.96cm)のように大きなものも存在します。
さらに、毛丈(毛の長さ)にもさまざまな製品が提供されており2mmの超短毛ローラーから、7mmから13mm程度の中毛ローラー、それ以上の中長毛ローラー、長毛ローラーといったものもあります。
そのようなことから、あらゆる用途において活用することができるようになっており、厚塗りから凸凹まで、さまざまなシーンで利用されています。
ただその反面で、吹き付け塗装だけにしかできないデメリットも存在しているのです。
ここでは手塗り塗装のメリット・デメリットについて、そのポイントをまとめてみましたのでご紹介いたしましょう。
・手塗り塗装のメリット
- 塗料の飛散が少ない
- 簡単に厚塗りができる
- ローラーを変更すればさまざまな用途に活用できる
手塗り塗装の最大のメリットは、塗装中に塗料が飛び散りにくいという点にあります。
外壁や屋根塗装においては、足場を設置した後に『飛散防止シート』と呼ばれる、飛散しても周りに飛び散らないようにシートが設置されることになります。
ただ、完全に住宅を取り囲むわけではありませんので、場合によっては風に流されて近隣に飛んでしまうことがあるのです。
しかしそのような塗装工事においても、ローラーを活用した手塗り塗装であれば、塗料が飛散しにくく、隣の家との距離がとても近い住宅密集地であっても、問題なく塗装することが可能です。
また、ローラーを活用する場合には道具が簡単に扱えるため、他の塗装方法よりも厚塗りしやすいといった点もあります。
塗料によっては厚塗りしなければならないようなケースがありますが、ローラーはとても扱いやすい道具ですので、多少凸凹があるような箇所でも容易に塗装できるのです。
さらに、先ほどもお伝えした通り、ローラーの種類にはさまざまなものが提供されており、塗装箇所や用途に適した道具を選択することが可能となっています。
例えば、面積が広い外壁や屋根に対して塗装する場合では、サイズの大きいものを活用できますし、凸凹がある場合では毛丈の長いものを選んでおけば、しっかりと塗装することができます。
比較的スピーディーに塗装できますので、近年において幅広く活用されるようになった理由も理解できるのではないでしょうか。
・手塗り塗装のデメリット
- 施工に時間が掛かる
- 用途によってローラーを変更しなければならない
- 仕上げの模様が少ない
さまざまなメリットのある手塗り塗装ではありますが、吹き付け塗装と比較するとデメリットに感じる部分も存在します。
特に、吹き付け塗装と大きく違う点として、施工時間に時間がかかるといったものが挙げられます。
ローラーを活用した手乗り塗装と機械を活用した吹付塗装を単純に比較すると、どうしても吹き付け塗装の方が効率よく塗り重ねることが可能です。
もちろん、幅の広いローラーを活用することによって、効率よく塗装することは可能ですが、塗装する部位によってはローラーが向いていない箇所も存在します。
そのような箇所には、ローラーを使い分けなければならず、さらには刷毛を用いなければならないケースもあります。
ローラーは塗装しやすい、扱いやすいとはいえども、効率よく塗装作業を進めるためには、塗装職人の技術やスキルが必要になるのは間違いありません。
さらに、仕上げの模様が少ないといった点も挙げられます。
上記でもお伝えした通り、モルタル壁に対する吹き付け塗装であれば、スタッコ仕上げやリシン仕上げなど、多様な模様で仕上げることができるといったメリットがあります。
手塗り塗装では、そのような特殊な仕上がりが難しいため、吹き付け塗装と比較すると単調な仕上がりになる傾向にあります。
吹き付け塗装のメリット・デメリット
吹き付け塗装は、スプレーガンと呼ばれる塗料を吹き付ける機械を活用して、塗装作業を行います。
上記でもお伝えした通り、かつては吹き付け塗装が主流となっており、現在のようにローラー塗装よりも採用されるシーンが多かったのです。
その理由には、現代の住宅事情や外壁材の変化がありますが、こだわりの仕上がりができるとして、吹き付け塗装を希望される方も少なくありません。
ここでは吹き付け塗装のメリット・デメリットをいくつかのポイントにまとめましたのでくわしくご紹介しましょう
・吹き付け塗装のメリット
- 塗装作業がスピーディー
- 凸凹の仕上がり模様が豊富
- ムラが出にくく仕上がりが綺麗
吹き付け塗装は、ローラー塗装と比較すると作業自体はとてもスピーディーで、特に広い範囲において塗装するようなケースでは、工期を短縮することも可能です。
やはり手塗りであるローラー塗装よりも塗装速度は断然早く、効率よく塗装していくことができるのです。
また上記でもお伝えした通り、モルタルのように凸凹した外壁に対して、さまざまな仕上がり模様で仕上げることが可能です。
リシン仕上げやスタッコ仕上げなど、立体感のある仕上がりにこだわりたいというご家庭においては、吹付け塗装を希望されるケースが珍しくありません。
表現される意匠性は独創的であり、重厚感のある外観イメージを考えているのであれば、吹き付け塗装が有効でしょう。
さらに、均等に塗装ができるためムラが出にくく、綺麗に仕上がるといったメリットもあります。
もちろんローラー塗装ではムラが出るというわけではないのですが、より綺麗に仕上げたいという希望をお持ちであれば、塗装業者に相談してみるといいでしょう。
・吹き付け塗装のデメリット
- 塗料が飛散しやすい
- 塗料の無駄が多くなる
- 塗装中に作業音が発生する
吹き付け塗装は、塗料を専用の機械で吹き付けていくために、どうしても塗料が飛び散りやすいといったデメリットが生じます。
そのようなことから、吹き付け塗装で作業を行う場合には、飛散防止対策を入念に行う必要があり、通常よりも十分に養生しなければなりません。
風の強い日や住宅地などにおいては、塗料が飛散してしまって、近隣に塗料が付着してしまうリスクが高くなることが大きなデメリットだと言えます。
また、塗料が飛び散りやすいという性質を持っていることから、塗料の一定の割合が無駄になっていると考えられています。
そのため手塗り塗装と比較すると、同じ戸建住宅であっても、活用する塗料の量が異なってくるのです。
さらに、塗装工事中においてはコンプレッサーを活用することになりますので、どうしても作業音が気になってしまうケースがあります。
住宅密集地において吹き付け塗装するようなケースであれば、塗料の飛散と作業音には十分に注意しなければならないのです。
まとめ
外壁や屋根の塗装方法である『手塗り塗装』『吹き付け塗装』について、その特徴や役割、メリット・デメリットなどを踏まえ、違いについて詳しくご紹介しました。
近年において外壁や屋根の塗装方法は、ローラーを活用した手塗り塗装が主流となっています。
かつて主流だったモルタル外壁からサイディング外壁に移り変わり、さらには住宅密集地でも塗料の飛散が少ない方法が採用されるようになったからです。
ただそれでも、吹き付け塗装には創造性のある独特の仕上がりとなるために、こだわりの外観イメージをお持ちの方から、ご希望を頂戴することも珍しいことではありません。
そのようなことから塗装方法にご興味を持った方においては、メリット・デメリットを踏まえて、ご家庭に適した方法を検討してみてはいかがでしょうか。
そのようなことから外壁塗装、あるいは屋根塗装を検討している場合には、実績豊富な地元の塗装業者に相談し、アドバイスを受けながら外壁のメンテナンスを進めていくと良いでしょう。
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
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