「屋根の塗装って必要あるの?」
たしかに、古くから存在する日本瓦や和瓦などの屋根であれば、劣化によって瓦の補修などの必要性はあるものの、塗装で対応するものではありません。
ただ、現代の日本において、ほとんどの屋根材において屋根塗装が必要です。
劣化に対して屋根塗装などのメンテナンスを行わねば、美観を損なうだけではなく、生活にも大きな悪影響を及ぼすことがあるからです。
屋根はどうしても高い位置にあり、普段から目にする機会が少ない箇所であるために、劣化が生じていても気づかず、屋根塗装の必要性について認識できないのです。
そこでここでは、屋根塗装の必要性と共に、
- 塗装が必要になる屋根の種類
- 屋根の劣化症状
- 屋根塗装の時期
- 屋根塗装以外の補修方法
など、プロの塗装業者が徹底解説していきましょう。
屋根は塗装しなくていい!には注意!
「屋根は塗装しなくていい」という話を耳にしたことがある方がいらっしゃるかもしれません。
そのため、「屋根塗装は必要ない」と認識している方が少なくないのです。
冒頭にもお伝えした通り、現代の日本においては、ほとんどの住宅では屋根塗装によるメンテナンスがとても重要であると言えます。
それは屋根が、住宅を守るためにもっとも重要な箇所のひとつであるからです。
太陽からの紫外線や熱、雨天による雨水などから皆さんの暮らしを守っているのは屋根であるといっても過言ではありません。
しかし、屋根が劣化すると、そのような自然の驚異から少しずつ守れなくなってしまうのです。
ではなぜ、「屋根は塗装しなくていい」と言われることがあるのでしょうか。
これには、大きく2つの理由が考えられます。
- 屋根の状態を見る機会がないため
- 屋根工事業者が別の補修方法で工事したいため
屋根は住宅の中でもっとも高い位置にあることから、普段から劣化症状を確認しているというご家庭は多くないと思います。
そのため、どうしても屋根塗装の必要性について認識する機会がないと言えます。
またもう一つの理由として、屋根工事業者の存在があります。
屋根工事業者は、「屋根は塗装しなくていい」「屋根塗装しても意味がない」と語り、葺き替えやカバー工法によって屋根の補修を行うことがあるのです。
屋根そのものに損傷が激しい場合には葺き替えやカバー工法といった補修が必要になりますが、損傷しないようにするためにも屋根塗装はとても重要なのです。
屋根塗装が必要な理由
冒頭から、ほとんどの屋根には塗装によるメンテナンスが必要であるとお伝えしましたが、その理由として3つのポイントが挙げられます。
順番にご説明していきましょう。
・屋根を綺麗にする
屋根塗装が必要な理由として、美観を目的とするものが挙げられます。
住宅の多くに採用されているスレート屋根は、素材としてセメントが活用されており、セメント自体には防水機能がないため塗装して保護しています。
また『金属屋根』においても同様です。
しかし経年によって塗膜が劣化してくると、色あせの症状が現れるために、再度塗装して美観を取り戻す必要があるのです。
・屋根そのものを守るため
屋根に塗装することによって、美観を取り戻すことができるとともに、屋根を保護することができます。
屋根は、太陽からの紫外線や熱を浴び続け、さらには雨風の影響をまともに受けてしまう箇所です。
スレート屋根の塗膜が劣化すると、屋根材のセメントがむき出しになってしまい、雨水を吸い込んでしまい、雨漏りの原因になってしまうことがあります。
屋根には内部に防水シートが張られていますが、それだけでは雨水の侵入を完全に食い止めることはできませんので、屋根材の役割がとても重要です。
雨水を吸い込んだスレート屋根は、ひびが生じたり、割れたりして損傷してしまうこともありますので、劣化が生じたら早めに塗装しておくことが大切なのです。
・建物を守り生活を快適にする
屋根に塗装する塗料には、遮熱性能や防汚機能も備わっていますので、建物自体を守ることができ、さらには生活を快適にすることができます。
遮熱機能とは、太陽光を反射させて建物の内部に熱が入ってこないようにする機能のことで、この役割によって屋根の表面温度を最大20℃下げることができると言います。
この遮熱機能が損なわれたとしたら、屋根の熱がそのまま住宅内部にまで伝わってしまい、暑さで過ごすことができなくなり、光熱費が高くなってしまいます。
防汚機能とは、雨水によって汚れも流してしまうという機能のことで、この役割を果たしているために塗膜が劣化しにくくなります。
塗料には、このような優れた機能がありますので、屋根塗装の重要性について認識できるのではないでしょうか。
塗装が必要な屋根・不要な屋根
多くの屋根に採用されているスレート屋根は、屋根材を守るために定期的な塗装によるメンテナンスが必要になるとお伝えしました。
ただ、屋根材はスレート屋根だけではなく、さまざまな種類が存在し、塗装が必要な屋根もあれば、不要な屋根も存在します。
ここでは、どのような屋根の種類があるのか、塗装が必要なのか不要なのかについてもご紹介しましょう。
・屋根の種類
屋根の種類は、
- スレート屋根
- 金属屋根
- 瓦屋根
の3つに分類することができます。
『スレート屋根』とは、現代の住宅においてもっとも採用されている屋根材で、薄いセメント板で作られている屋根材を敷き詰めて施工します。
『金属屋根』とは、まさに金属で作られている屋根のことで、かつてはトタンが主流でしたが、現在ではガルバリウム鋼板といったオシャレなデザインのものも登場しています。
『瓦屋根』とは、昔から存在する屋根材で、現在でも日本家屋に活用されています。
瓦にもさまざまな種類があり、それぞれに補修方法が異なっています。
・塗装が必要な屋根
上記でご紹介した屋根の種類の中で、『スレート屋根』『金属屋根』については、塗装によるメンテナンスが必要となっています。
スレート屋根は材質が薄いセメントであり、セメントには防水性がないために塗装によって保護しておく必要性があります。
また金属屋根は塗膜が劣化してしまうと、錆が生じてしまう原因となってしまいますので、定期的に塗装しておく必要があります。
トタン屋根であっても、ガルバリウム鋼板の屋根であっても同様です。
瓦屋根については、屋根材によって補修方法が異なります。
セメント瓦やミニエル瓦のように、材質がセメントを用いられているものであれば、塗装して保護しておかねばなりません。
・不要な屋根
かつてから存在する日本瓦や和瓦は、塗装が不要であると考えられています。
日本瓦や和瓦の素材は粘土であり、粘土で作られている瓦は30年以上もの耐久性があると言われている、とても頑丈なものです。
ただ、補修が必要ではないかと言うと、そうではありません。
瓦を固定するために使用されている漆喰(しっくい)は、10年ほどでひび割れなどが生じることがあります。
漆喰のひび割れは、雨漏りの原因になってしまうことがありますので、定期的なメンテナンスは欠かすことができないのです。
屋根塗装が必要な劣化症状
屋根が劣化すると、さまざまな症状が現れるようになり、それらの症状が屋根塗装のタイミングであると言えます。
・色あせ
屋根の劣化症状のもっとも多くみられるもののひとつに『色あせ』があります。
色あせは経年によって少しずつ生じるために変化に気づきにくいですが、屋根の箇所によって薄くなっている部分を感じることがあります。
色あせは塗膜の機能が損なわれている証拠であり、そのまま放置していると屋根材そのものがむき出しになってしまい、雨漏りなどの原因になってしまうことがあります。
・塗膜の剥がれ
塗膜が劣化し続けると、屋根材から塗膜が剥がれてしまうことがあります。
塗膜が剥がれてしまうと、屋根材がむき出しの状態となり、雨水が染み込み、急速に劣化が進んでしまうことになります。
そのため、剥がれを見つけたら、早急に屋根塗装を検討しなければなりません。
・カビや苔などの発生
塗膜の機能が劣化し、屋根材に水分を含んだ状態になっているとカビや苔が生じるようなこともあります。
カビや苔が生じるほど、塗膜が劣化しているということですので、それらを除去しただけで解決する問題ではないのです。
・屋根の反り
塗膜の機能が損なわれると、屋根材に雨水が染み込み、乾燥を繰り返すことによって、次第に屋根が反り返ってしまうことがあります。
反り返った状態で放置していると、反りが激しくなり、割れてしまうようなこともあります。
そのため、屋根の反りを見つけたら、速やかに屋根塗装を検討する必要があります。
・ひびや割れ
屋根材に雨水が染み込んでしまうようなことになると、屋根材そのものにひびが生じたり、割れたりすることがあります。
あまりにもひびや割れが生じているような場合には、屋根塗装だけではメンテンナンスできず、葺き替えなどの補修が必要なケースも珍しくありません。
・錆の発生
金属屋根の場合には、塗膜が劣化してしまうと錆が発生することがあります。
錆が生じると、錆びの範囲が広がり、また穴が開いてしまうこともあります。
そのため、錆びはできる限り小さいうちに発見し、屋根塗装によってメンテナンスする必要があります。
屋根塗装のタイミング
屋根塗装のタイミングは、一般的には新築や前回の塗装から10年前後が目安になります。
ただ、もっとも適切なタイミングは、状況に応じた判断であると言えるでしょう。
その適切なタイミングとして、2つのポイントにまとめてみました。
・屋根の劣化症状が現れた時
上記において屋根の劣化症状においてご説明しましたが、それらが現れてきた状態であるならば屋根塗装のタイミングであると言えます。
劣化症状をそのまま放置していると、屋根材そのものにまで劣化が進行することになり、最悪の場合では雨漏りにまで発展し、大きな補修が必要となることがあります。
特に色あせを感じ出したら塗装業者に相談する時期が来たと捉えて良いでしょう。
・外壁塗装と同時に
外壁塗装もおおむね10年程度で塗り替えが必要であると言われているために、屋根塗装と同時に行うと良いでしょう。
また、同時に行っておくと、足場の設置も1回だけになりますので、費用負担も少なくて済みます。
塗装以外の屋根補修の方法
冒頭から屋根塗装についてお伝えしてきましたが、屋根の損傷が激しい場合においては、塗装ではメンテンナンスできず、別の方法で補修する必要があります。
どのような補修方法があるのかご紹介していきましょう。
・葺き替え工事
『葺き替え工事』とは、屋根をすべて解体・撤去して、屋根全体を新しいものにしてしまう工事のことを言います。
屋根自体だけではなく、屋根の下地や防水シートも新しいものに交換します。
損傷している屋根材がすべて新しいものになるため、建物を守ることができ、家の外観も一新させることができるメリットがあります。
・カバー工法(重ね葺き工事)
『カバー工法』とは重ね葺き工事とも呼ばれているもので、既存の屋根にルーフィングと呼ばれる防水シートを被せる施工方法のことを言います。
上記でお伝えした葺き替え工事では、既存の屋根をすべて撤去して施工されますが、カバー工法であればそのような手間はなく、費用負担も少なくて済みます。
おもにスレート屋根や金属屋根に対して用いられる工法になります。
ただし、屋根の損傷が激しく、下地まで傷んでいるような場合には、カバー工法が使えないようなケースもあります。
・部分的な補修
屋根材が部分的に損傷している場合や、屋根材の繋ぎ目である板金の損傷、日本瓦の漆喰に損傷が見られるような場合には、部分的な補修だけで済むケースもあります。
築が浅いケースなどでは、部分補修される場合がありますので、どのような状況なのか施工業者に相談すると良いでしょう。
まとめ
屋根塗装の必要性と共に、屋根の種類や劣化症状、塗装の時期、塗装以外の補修方法などについて詳しくお伝えしました。
「屋根塗装は必要ない」と耳にした方がいらっしゃるかもしれませんが、屋根塗装は建物の美観と暮らしを守るためにとても重要です。
屋根は太陽からの紫外線や熱、雨風の影響を受けやすい箇所であり、劣化が生じるとそれら自然の驚異から悪影響を及ぼすことがあるからです。
そのため、上記でご説明した劣化症状が生じている場合には、速やかに取り組むことが大切です。
外壁塗装や屋根塗装は、地元に密着し、実績豊富な地元の塗装業者に相談しながら進めていくことをおすすめします。
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など、ご心配不要です。
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この記事の著者について
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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)