新築から何年かすると、外壁にも劣化が見えてきて、「そろそろ外壁塗装を考えようかな」という方も多いと思われます。
外壁塗装は、トイレやお風呂など家の中のリフォームとは異なり、住宅全体を囲む足場が必要です。
しかし、その足場は隣家との思わぬトラブルを生む原因になってしまうのです。
今回は、外壁塗装で隣家とのトラブルを防止する対策を解説します。
□外壁塗装は家が隣接していても可能
家が隣接していても外壁塗装は可能です。
ただし、外壁塗装に欠かせない足場を組むスペースを確保できることが条件です。
一般的な住宅の外壁塗装で使われるのは、「くさび足場」と呼ばれる鉄パイプや鉄板の部材で組まれるものです。
これは、基本的に30センチメートル確保できれば組み立てられます。
隣家との間のスペースに余裕があれば良いのですが、もし十分なスペースがない場合には、以下のことに気を付けましょう。
*お隣さんに許可を取る
もし隣家との間に十分なスペースがない場合、お隣さんの家の敷地内に足場を組み立てなければなりません。
その場合は、必ずお隣さんに敷地内に足場が入っても良いか事前に許可を取りましょう。
事前の許可がない場合、職人が勝手に敷地内に入ってしまうことで、トラブルに発展する恐れがあります。
*家が傷つく可能性も
一般的な足場は、鉄でできたパイプや踏板で組み立てられます。
10キログラムを超える部品をとても狭い場所で組み立てるとなると、とても慎重な作業が必要です。
部材を運んでいる最中はもちろん、上手く足場が組めていないために家を傷つけてしまう可能性があります。
自分の家だけならまだしも、隣の家も傷つけてしまっては問題です。
事前に隣家との幅がないことを塗装会社に伝え、注意して作業してもらいましょう。
□外壁塗装でのご近所トラブル
足場のスペースが確保できたら一安心ですが、まだまだ外壁塗装ならではのトラブルの可能性は潜んでいます。
1つ目は、塗装会社の車が道を塞いでしまうことです。
特に足場を組み立てる際は、大量の大きな部材が必要なため、住宅の正面に大きなトラックが停まります。
道路が広ければ歩行者も車も通行できますが、道路が狭いと歩行者ですら通行が困難になってしまうのです。
通勤・通学でその道しか使えないとなると、朝からご近所の方をイライラさせてしまうことも考えられます。
塗装会社が事前に告知することもありますが、ご自身でも伝えておきましょう。
2つ目は、騒音問題です。
外壁塗装における高圧洗浄の段階の問題だと考えられがちですが、足場の組み立ての際も大きな金属音が鳴り響きます。
金属音は不快感を与えやすい音であるので、特に注意が必要です。
しかし、足場組み立ては高圧洗浄と違い、外壁塗装の段階ではないため、組み立て後の挨拶になってしまうこともあります。
足場設置後の挨拶で、いきなりトラブルになるのは避けたいものです。
道を塞ぐことに加えて、金属音がすることも事前に伝えておきましょう。
3つ目は、悪臭問題です。
塗料の独特な臭いは避けられないものです。
人によっては体調を崩す危険性もあるため、日程や時間帯をわかる範囲で告知しておくと良いでしょう。
□外壁塗装での隣家トラブル
ご近所トラブルを解説しましたが、お隣さんはそのトラブルの可能性がより高くなります。
またトラブルは、足場組み立ての際のトラブルのみではありません。
ここでは、隣家ならではのトラブルを解説します。
1つ目は、塗料の飛散です。
塗料は液体であるために、風で簡単に飛ばされてしまいます。
隣家の壁だけではなく、車や洗濯物にも付着する恐れがあるので丁寧に養生することは必須です。
しかし丁寧な養生でも、塗料の飛散は避けられない場合もあります。
事前に塗装日程とともに塗料が飛散する可能性を伝えておくとトラブルを避けられるでしょう。
2つ目は、高圧洗浄時の汚れの飛散です。
塗装前に外壁の汚れを落としますが、高圧洗浄で行うため、風で汚れが遠くに飛ばされてしまいます。
塗料と同じく、汚れを含んだ水がご近所の家の外壁や車、さらに洗濯物にも付着する恐れがあります。
塗装時の飛散にのみ注意しがちですが、高圧洗浄の際は騒音と汚れの飛散という問題があるので、一番注意が必要かもしれません。
3つ目は、隣家の敷地内に職人が勝手に入ってしまうことです。
隣家との間に十分なスペースがない場合、隣家の敷地内に入らないと作業ができない場合もあります。
足場の組み立ての際に許可を取っていたとしても、その後も入ってくると把握していない方もいらっしゃいます。
きちんと事前に塗装中も敷地内に入る可能性があることを伝えておきましょう。
□外壁塗装のトラブル予防策
これまで紹介してきた通り、外壁塗装はあらゆるトラブルを考慮しなければなりません。
塗装会社に挨拶から全て任せても良いですが、トラブルがあった際、その後ご近所の方との関係が悪くなってしまう恐れもあります。
トラブルを防ぐために、きちんとご自身でもご近所に挨拶をすること、ご近所に被害が及ばないように工程を確認することが重要です。
*ご近所挨拶のマナー
ご近所に挨拶するときには、しっかりとマナーを守りましょう。
挨拶する日は、騒音問題にもつながる足場の組み立て1週間~3日前、解体3日~1日前が目安です。
挨拶の時間帯は土日祝日の10時~18時が一般的です。
また挨拶時に用意する粗品は、タオルや洗剤など500円程度の生活用品が良いとされています。
挨拶する範囲は、両隣、裏、向いの4軒が最低限の範囲です。
トラックで道を塞いでしまう場合は、道を塞ぐことで不便になってしまうお宅にも挨拶すると良いでしょう。
*挨拶時に伝えるべき内容
挨拶の際に伝えるべき内容は、予備日を含めた工期・作業時間・具体的な施工内容です。
加えて、先程紹介した騒音や臭い、塗料や汚れの飛散などのリスクも伝えておきましょう。
臭いや塗料の飛散については、養生等の塗装会社側の対策を説明するだけではなく、洗濯物の部屋干しの協力を求めることも重要です。
*養生の立ち合い
塗装前の養生はトラブルを避けるための鍵です。
特に家の構造が特殊である場合は、養生していない部分を見逃してしまう恐れもあります。
塗装会社に任せても構いませんが、ご自身でも最終確認するとより安心でしょう。
□もし隣家に塗料がついてしまったら
塗装会社が注意深く養生しても、事前にお隣さんに塗装を告知していても、塗料が風で飛ばされる可能性は0にはなりません。
万が一、隣家の壁や車に塗料が付着してしまった場合、どのように対処したら良いのでしょうか。
7つのチェックポイントを解説します。
1つ目は、見つけた時期です。
塗料の付着はそのお家の方が見つけることが多いですが、その時期が重要です。
工事が終わった直後や工事中に見つけたら、それは今回の工事の結果であることがほとんどです。
一方で、工事からだいぶ期間が経過したころに塗料の付着を見つけた場合、今回の工事が原因だとは一律には言えません。
責任を追及されないために、工事前に隣家にすでに付着している塗料や汚れを把握しておくと良いでしょう。
2つ目は、見つけた塗料の色です。
付着したと言われる塗料と今回使用した塗料の色が同じであるか確認しましょう。
ブラウンの塗料だったにもかかわらず、ブルーの塗料が付着していたと言われたら、今回の工事が原因である可能性は低いです。
しかし気を付けたいのが、ホワイトの塗料の付着です。
外壁の色がホワイトではなくても、ホワイトが付着する場合があります。
なぜなら、ホワイトは外壁塗装における下塗りに使われることが多いからです。
外壁の色と違う場合でも、部分ごとに違う色を使っていることもあるので、塗装会社に一度確認してみましょう。
3つ目は、付着した場所です。
ご自宅側に面している場所に付着している場合は今回の工事が原因である可能性が高いですが、反対側に付着している場合は別の工事の可能性もあります。
4つ目は、風の強さです。
塗装当日、どれくらいの風の強さだったでしょうか。
強風であれば原因を否定できない可能性は高いものの、無風状態だった場合、塗料が飛散する可能性は低くなります。
5つ目は、飛散の対策です。
工事中の塗料や汚れの飛散対策は十分なものであったかを確認しましょう。
隙間は塗料が飛んでしまう原因なので、隙間があったら塗料の付着の原因は否定できないでしょう。
6つ目は、賠償請求される金額です。
もし上記5つのチェックポイントで今回の工事が原因だと判断された場合、賠償請求されることもあります。
その際は、賠償請求される金額が妥当なものか検討してください。
壁の一部のみの付着に100万円以上の請求は妥当ではありませんので、気を付けましょう。
7つ目は、塗装会社の保険加入です。
ほとんどの塗装会社が加入している「請負業者賠償責任保険」によって、塗料の付着に対する賠償請求を塗装会社が負担してくれます。
万が一、塗料の付着を指摘された場合は、依頼した塗装会社に確認しましょう。
□もしトラブルが起きてしまったら
これまでに塗料の付着以外のトラブルを紹介しました。
他のトラブルは工事中に起こることもあるため、事前に対処方法を把握しておきましょう。
*依頼した塗装会社に相談
騒音や臭いのトラブルに対しては、依頼した塗装会社に相談しましょう。
その場で責任者が対応・謝罪してくれます。
*塗装会社以外への相談
トラブルに適切に対応してくれない塗装会社も中には存在します。
そのような場合は、以下の機関に相談すると良いでしょう。
・住宅リフォーム・紛争処理支援センター
リフォーム専門の相談機関です。
弁護士だけではなく建築士も在籍しているため、専門的に解決に導いてくれます。
・国民生活センター
消費者トラブルの相談機関です。
リフォームだけではなくクーリングオフなど幅広い範囲で対応してくれます。
一方で、住宅リフォーム・紛争処理支援センターと異なり、住宅リフォームについて専門的な方が在籍していないため、示されるのは一般的なアドバイスのみです。
・弁護士
賠償請求された場合は、初めから弁護士に相談するのが近道です。
現場確認や賠償請求の確認など、あらゆる対応をスムーズに行ってくれます。
□まとめ
今回は、外壁塗装で隣家とのトラブルを避ける対策を解説しました。
きれいな外壁になっても、ご近所の方とギクシャクした関係にはなりたくありませんね。
事前の挨拶、工事中の確認でトラブルを避けて、ご近所の方と良い関係を保ちましょう。
当社は、「丁寧塗装・職人責任施工」を掲げて外壁塗装工事を承っております。
横浜・川崎周辺で外壁塗装をお考えの方は、安心して池田塗装にお任せください。「HPを見たのですが…」と、0120-711-056(年中無休8時〜19時)まで、お気軽にお電話下さい。
川崎市・横浜市を中心に神奈川県全域が施工エリアになります。お家の外壁塗装、屋根塗装は職人直営専門店の「池田塗装」にお任せください。
- 【川崎本店】TEL:0120-711-056
- 【川崎南店】TEL:0120-711-056
- 【横浜青葉店】TEL:0120-824-852
川崎本店:〒216-0042 神奈川県川崎市宮前区南野川2-35-2
アクセスはコチラ
川崎南店:〒210-0804 神奈川県川崎市川崎区藤崎4-18-22
アクセスはコチラ
横浜青葉店:〒225-0024 横浜市青葉区市ケ尾町1603-2
アクセスはコチラ
【公式】YouTubeはコチラ
【公式】Instagramはコチラ
この記事の著者について
-
2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)