本日は、「水性塗料と溶剤塗料」について説明していきます。
最近、外壁塗装をご検討中のお客様から、「水性塗料と溶剤塗料の違いは何ですか?どちらを選ぶべきでしょうか?」というご質問をよくいただきます。このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
塗料の選び方は、塗装の仕上がりや耐久性、住環境への影響を大きく左右します。そのため、「水性」と「溶剤」の違いや特徴をしっかり理解しておくことが大切です。
本記事では、水性塗料と溶剤塗料それぞれの特徴やメリット・デメリット、適した使用シーンについて詳しく解説します。これを読めば、どちらを選べばよいか判断するための参考になるはずです。
目次
水性塗料と溶剤塗料の違い~それぞれの特徴について
まずは、水性塗料と溶剤塗料の基本的な違いについてご説明します。
水性塗料というのは、水で希釈して使う塗料のことです。一方、溶剤塗料はシンナーなどの溶剤で薄める塗料を指します。化学物質が多く含まれているので、溶剤塗料は匂いが強めですね。それに比べて水性塗料は匂いが少ないという特徴があります。
これを理解することで、それぞれの塗料の特徴や適した用途が分かりやすくなります。
水性塗料とは?
水性塗料とは、その名の通り、水で希釈して使用する塗料です。希釈の際にシンナーや溶剤を使わず、水を加えて塗料を薄め、外壁を塗装します。
そのため、次のような特徴があります
①臭いが少ない
化学物質の含有量が少ないため、塗装時の匂いが控えめです。これは、揮発性有機化合物(VOC)の含有量が少ないためであると言われています。VOCは塗料が乾燥する際に空気中に放出される化学物質で、シンナーを使用する溶剤塗料ではこのVOCが臭いの原因になります。一方、水性塗料では希釈に水を使うため、VOCの排出がほとんどなく、塗装作業中の刺激臭が少なくなります。そのため小さなお子様やペットがいるご家庭、あるいは臭いでのアレルギーをお持ちの方にはおすすめです。
②環境に優しい
水性塗料は、揮発性有機化合物(VOC)の排出量が少ないため、環境に配慮した塗料として注目されています。これにより、地球温暖化や大気汚染への影響を軽減できるとされています。溶剤塗料では、シンナーなどの石油系化学物質を使用するため、廃棄時に環境負荷がかかることがあります。一方、水性塗料は水を希釈剤として使用するため、廃液処理が比較的容易で環境に優しいとされています。
溶剤塗料とは?
溶剤塗料とは、シンナーや溶剤を使って希釈する塗料のことです。この特性により、水性塗料にはない以下のような特徴があります。
①特殊な下地への適応力
溶剤塗料は、水性塗料が苦手としている条件下の下地にも対応できる柔軟性があります。例えば、ガルバリウム鋼板やトタンなどの金属系外壁材は、水性塗料では密着性が不足する場合がありますが、溶剤塗料はしっかりと密着し、剥がれにくい仕上がりを実現します。また、木材のように水分を含みやすい素材にも対応可能です。これにより、木造住宅の付帯部分にも使用できます。
②耐久性が高い
溶剤塗料は化学的に強力な結合を持つ成分で構成されており、塗膜が厚く、しっかりと硬化します。厳しい環境条件下(塩害地域や高温多湿な地域など)での使用に適しており、外壁や屋根に高い耐久性を求める場合におすすめです。
ただし、最近の水性塗料も技術の進化により耐久性が向上しており、溶剤塗料に匹敵する耐久性を持つものもあります。そのため、耐久性に関しては、塗料の種類だけでなく製品ごとの特性を確認することが大切です。
水性塗料と溶剤塗料の使い分け
水性塗料と溶剤塗料には、それぞれの特性に応じた適した使用シーンがあります。どちらを選ぶべきかは、外壁や屋根の材質、塗装する場所の環境、予算、そしてお客様の要望によって異なります。
ここでは、水性塗料と溶剤塗料の具体的な使い分けのポイントを解説します。
水性塗料が適しているケース
①住宅用外壁(モルタルやサイディングボード)
一般的な住宅用の外壁材には水性塗料がよく使用されます。臭いが少なく環境に優しいため、塗装中や乾燥中の住環境への影響が最小限に抑えられることが理由です。
②ひび割れが多いモルタルの外壁
水性塗料は柔軟性が高く、ひび割れに追従する性能を持つ製品も多いため、モルタル外壁での使用に適しています。
②塗料特有の臭いが苦手なご家庭
臭いが少ない方が良い場合や臭いによるアレルギーをお持ちの方には、水性塗料をおすすめしています。
溶剤塗料が適しているケース
①金属系の外壁や特殊な下地
ガルバリウム鋼板やトタンなど、金属系外壁材には溶剤塗料が最適です。水性塗料では密着性が不足する場合があるため、塗膜がしっかりと密着する溶剤塗料が推奨されます。
②木材や鉄部の塗装
木材や鉄部など、水分を含みやすい下地にも溶剤塗料が適しています。これらの素材では、耐久性と密着性を重視する必要があるため、溶剤塗料が最適です。
③屋根塗装
屋根は紫外線や風雨に直接さらされるため、耐久性の高い塗料が必要です。かつて水性塗料では塗膜剥がれが問題になることがありましたが、現在も屋根には溶剤塗料が主流となっています。
水性塗料と溶剤塗料のどちらを選ぶべき?判断のポイント
水性塗料と溶剤塗料のどちらを選ぶべきか迷った場合、以下のポイントを総合的に考慮することが重要です。
まず、外壁や屋根の材質が判断基準のひとつです。塗装する素材によって適した塗料が異なるため、外壁や屋根の状態を正確に把握することが必要です。例えば、金属系の外壁や木材の下地には溶剤塗料が向いていますが、モルタルやサイディングボードには水性塗料でも十分対応できます。特殊な条件や下地がある場合には、溶剤塗料が適していることが多いです。
次に、臭いへの配慮も重要なポイントです。塗装中や乾燥中の臭いが気になる場合、水性塗料は臭いが少ないためおすすめです。小さなお子様やペットがいる家庭、または周囲への影響を抑えたい場合には水性塗料が適しています。一方、塗装場所が屋外であれば、臭いの影響はそれほど大きな問題にならないこともあります。
さらに、耐久性の要件を考慮することも大切です。溶剤塗料は長期間の耐久性を持つため、過酷な環境下や紫外線の影響を受けやすい場所では溶剤塗料が推奨されます。ただし、最近の水性塗料は耐久性が向上しており、シリコン系やフッ素系の製品は溶剤塗料に匹敵する性能を持つこともあります。そのため、必要な耐久年数やメンテナンスの頻度を考えながら選びましょう。
最後に、予算も無視できないポイントです。一般的に溶剤塗料の方が価格は安価な傾向にありますが、高性能な水性塗料がコストパフォーマンスの良い選択肢となる場合もあります。特に、環境への配慮や臭いの軽減を重視する方には、水性塗料が適していると言えます。
これらのポイントを踏まえた上で、最適な塗料を選ぶためには専門家に相談するのが安心です。塗装場所の状況を正確に診断し、お客様のニーズに合った塗料をご提案することで、満足度の高い仕上がりを実現できます。
まとめ~横浜市の外壁塗装・屋根塗装のことなら
水性塗料と溶剤塗料の違いを理解し、それぞれの特徴や使い分けについて考えることで、外壁塗装や屋根塗装で最適な選択ができるようになります。本記事では、水性塗料の環境への優しさや臭いの少なさ、溶剤塗料の高い耐久性や特殊な下地への適応力など、それぞれの特徴を詳しく解説しました。
選ぶ際には、塗装する外壁や屋根の素材、耐久性の必要性、作業中や乾燥中の臭いへの配慮、さらには予算を考慮することが重要です。例えば、金属系外壁材や屋根の塗装では溶剤塗料が適していることが多いですが、モルタルやサイディングボードには水性塗料が有効な場合もあります。また、臭いに敏感な方や環境負荷を軽減したい場合には、水性塗料が安心です。
ただし、塗料の選定は状況によって大きく変わります。特に劣化した下地や特殊な条件下では、プロの診断が必要です。塗装は住宅の美観を保つだけでなく、建物を長期間保護する重要な役割を果たします。塗料選びを間違えると、早期の劣化や予想外のメンテナンス費用が発生することもあるため、慎重な判断が求められます。
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この記事の著者について
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