屋根補修は施工の仕方によって、 腐敗する速度が変わります。
屋根補修をしたのに、数年足らずで腐敗してしまったら悲しい気持ちになりませんか?屋根補修は施工の仕方によって腐敗速度が変わるということを知っていただきたく、ここでは腐敗を防ぐ方法とタスペーサー工法についてご紹介します。
施工の仕方が悪いと腐食が進む速度が一気に早まる
まず右の画像をご覧ください。これはどこの部分だと思われますか? …これは屋根の裏、正確には屋根から屋根材であるスレートなどをとった後の部分です。
かなり腐食してしまっているのがわかりますでしょうか。しかしこれは、それほど古いものではなく、比較的新しいものです。 なぜこんなことが起こるかというと、スレートなどの屋根材が完全に密着してしまっていると、そこから水分などが逃げなくなってしまうため
- 内部の結露が起きてしまう(特に冬場は家の中が暖かく外が冷たいため)
- 毛細管現象により、自然と水分は吸い上げられてしまう
などの現象がおきるからです。
密着している=腐食しない、というイメージがあるかもしれませんが、密着しているとむしろダメなのが屋根の難しいところです。
築18年、屋根の補修から10年の方の実際の状況を撮影しましたので、動画をご覧ください。
10年でメンテナンスしたにもかかわらずこれなのです。
施工の仕方によって、腐食するのを防げる
これは防げないわけではなく、施工の仕方で防ぐことができます。
ただ単に屋根を防水塗装で密着させてしまうとこうなってしまいますので、この屋根材の間に微妙な隙間を作ります。もちろん雨漏りがしないようなレベルのものです。 そうすることで、内部の結露を呼び起こすような水分が自然と外に逃げます。
従来の縁切り工法の問題点
縁切りとは、屋根塗装完成後に皮スキやカッターなどの工具を用いて塗膜を切る作業のことをいいます。
適度な通気性を確保して屋根材の腐朽を予防する目的には変わりありませんが、タスペーサー工法と比べると、デメリットが目立ってしまいます。
具体的には
- 塗装後の工事になるので、せっかく仕上げた塗装面が剥がれる。
- 屋根材の小口部分が破損することがあり、仕上がった屋根面に足跡をつけて汚してしまう。
- 塗装完了後、翌日以降の縁切りでは再び上下が密着してしまう事がある。
- 作業に要する時間がかかる。
多くの場合はカッターだけですと作業性が悪いので、皮スキをさして塗膜を剥がしていきます。バリバリ、メキメキなんて音を立てながらの作業なので、お客さまはあまり見ない方がいいかもしれません。
また、その時は縁切りができても重なり部分に入った塗料はなかなか乾かず再度くっついてしまいます。
せっかく仕上がった塗膜を踏んで汚してしまうのも問題です。 作業時間も30坪くらいのお宅の屋根で2人掛かりでも丸一日かかります。
タスペーサーまではしなくても縁切りで十分…ではありません
ここで出てくるのがタスペーサーです。よくお客さまより他の会社は「タスペーサーまではしなくても縁切りで十分ですよ」と説明されたのですが…と質問を受けることがあります。
しかし、池田塗装では様々な面から基本的にタスペーサー工法をお勧めしています。
タスペーサー工法は、従来の縁切り工法に比べると、
- 下塗り後に手で挿入するだけなので、作業時間が大幅に短縮可能
- 屋根材の破損がなく、塗装完了後、屋根材をキズ付けたり、足跡をつけてしまうという事がありません。
- 再び上下が密着してしまうことがないため、適切な縁切りが可能
- コストもほとんどかかりません
そして何より「きちんと隙間を維持して水分を逃してあげることができ、腐食のスピードを大きく軽減できます」
安全性も問題ありません
安全性について「割れやすい」という声も耳にいたしますが、スペーサーの適正な挿入を行っていれば、極端な荷重を加えたりしなければ、割れることはありません。人間が全体重をかけても11年経ったタスペーサーは壊れませんでした。